不満があって転職しても「古巣の悪口」は絶対に言わないほうがいい…退職代行などもってのほか“円満退社”が生み出す想像以上の価値とは
先日、広告会社の社員時代(1997~2001年)、同じ部署に所属した人々が集まり、大宴会があった。参加人数は15人ほどで、大いに盛り上がり、再会を誓い合ったのである。ここでは同じ部署の人とは仲良くしていた方がいい件と、円満退社をして本当に良かったことについて記す。【中川淳一郎/ネットニュース編集者】
【円満退社の結果】50を過ぎて短パンTシャツ姿で人生を謳歌する筆者の姿
報復を考えてはいけない
その部署の初期メンバーは正社員5人と派遣社員1人。正社員は週に4回ほどは飲みに行っていた。翌年1人が異動し、新入社員が入ってきたが異動した彼も飲み会には参加した。そして翌年私も異動し、その翌年には会社を辞めたが、オリジナルメンバーのうち残った3人の上に部長がやってきて、以後4年ほどこの部署は続いた。
部署が存続した6年の間に別の派遣社員が入ったり、県庁からの出向者が入ったりするなどした末に大規模な組織改造があり部署は解散した。が、花見をしたり、部長宅を訪れたりするなどして交流は続いていた。コロナで一旦交流は途絶えていたが、今年になって、久々に開催されることとなった次第である。部長は66歳なり、定年退職をしており、当時20代だった若手社員や派遣社員も全員が40代になった。今もその部署を継承する部(正確には局)にいるのは1人だけで、皆、異動したり転職したり結婚したりするなどして別の人生を送っている。
この飲み会では非常に良い時間を過ごせたのだが、良い人間関係を当時築き、さらには円満退社ができて良かったとしみじみ感じたのである。この会には当然ながら私が一緒に仕事をしたことのない人も多数参加するが、毎年の花見で紹介されるなどして、自然とその人達との交流も続いてきた。中には私の妻と一緒に仕事を長年続けている人もいるほどで、現在の我が家の家計を支える重要なレギュラー業務をいただいている。
会社を辞めるということは、何らかの不満があるからなのは明白ではあるものの、そこでふてくされた態度を見せたり、何らかの報復をすることを考えたりしてはいけない。次の職場で前職の悪口を言ったりSNSに会社への不満を書くのはもってのほかである。
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