あるようでなかった…“球団別”の通算本塁打数ランキングを独自集計 トップに輝いた男は!? 消滅した近鉄を含む「13球団」を分析
オリックスは阪急勢が1位、2位を独占
一方、他球団からの移籍組では、1987年に1対4の交換トレードでロッテから入団した落合博満が在籍7年で球団8位の210本塁打を記録しているのが目立つ。
DeNA(横浜、大洋時代も含む)もトレードやFAで出ていった選手が多く、1位・松原誠(330)、2位・田代富雄(278)、3位・村田修一(251)、4位・桑田武(223)、5位・筒香嘉智(219=8月18日現在)と、メジャー経験者の筒香も含めて5人中4人までが移籍組になる。生涯360本塁打の村田は、巨人にFA移籍していなければ、間違いなく球団トップになっていただろう。
今度はパ・リーグを見てみよう。
西武は、歴代5位の清原和博(525)、同16位の秋山幸二(437)と黄金時代の3、4番が本塁打を量産したイメージが強いが、2人とも移籍したため、球団別では、生え抜き24年目の中村剛也が、昨季まで478本塁打でダントツトップ。西武時代の清原は通算329本塁打、秋山は1本差の328本塁打で、2位、3位となった。
以下、4位・カブレラ(273)、5位は西鉄・中西太(244)と続き、西武在籍時に218本塁打を記録した山川穂高もソフトバンクに移籍。中村の記録を抜く者は当分出そうにない。
一方、ソフトバンクは、南海時代の野村克也(645)、門田博光(503)が他球団で記録した分(野村12、門田64)を差し引いても、堂々のワンツーフィニッシュ。生涯記録でも王に次ぐ歴代2位、3位の実績を誇る。
以下、3位・松中信彦(352)、4位・小久保裕紀(319)、5位・松田宣浩(301)と続くが、小久保は、巨人時代に記録した94本塁打が差し引かれ、ホークスひと筋の松中の後塵を拝すことになった。
オリックスは、長池徳士(338)、加藤英司(285)の阪急勢が1、2位を独占し、3位・藤井康雄(282)、4位・ブーマー(251)、5位・石嶺和彦(241)と続く。ブーマーと石嶺は他球団で記録した分(ブーマー26、石嶺28)を加算しても、藤井に及ばないが、生涯347本塁打の加藤は、球団別ランキングで生え抜きの長池に僅差でトップを譲る結果となった。
トップの座も狙えそう
日本ハムも張本勲(414)、大杉勝男(287)と東映時代のイメージが強い2人が1、2位で揃い踏み。ファイターズひと筋の田中幸雄が大杉と2位タイで並ぶ。4位・中田翔(261)、5位・小笠原道大(239)は、ともに移籍前の通算記録でベスト5入りした。
ロッテは、有藤道世(348)、リー(283)とロッテオリオンズ時代の両主砲が1、2位を独占し、山内一弘(262)、榎本喜八(245)と大毎時代の両主砲が3、4位。ロッテ時代に3度の三冠王に輝いた落合博満(242)も、生涯記録(510)の半分以下ながら、5位に入った。
12球団で唯一200本塁打以上ゼロの楽天では、山崎武志の191(生涯403本塁打)がトップ。以下、2位・浅村栄斗(昨季まで150)、3位・ウィーラー(109)、4位・島内宏明(104)、5位・茂木栄五郎(75)と続く。浅村は球団初の200本塁打ともにトップの座も狙えそうだ。
最後にオリックスとの合併によって消滅した近鉄では、中村紀洋(307)、ローズ(288)、土井正博(276)、ブライアント(259)、羽田耕一(225)が上位5傑を占めている。
※各球団、前身となる球団を含んで集計している
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