元巨人・クロマティが明かした難病「ギランバレー症候群」との闘い 「突然、脚に力が入らなくなって…」 脊柱管狭窄症で現在は車いす生活に

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「日米のドクターの腕の差」

 治療に専念するため、さっそく入院することに。

「ギランバレーを治すために点滴の治療を受けていたんだけど、もうすぐ退院というタイミングで、ドクターがほかにも問題を見つけてくれた。“脊髄の神経を圧迫しているものがある”とね。胸椎といって、背骨の腰より少し上の部分で“脊柱管狭窄症が起きている”と言われたんだ」

 つまり、ギランバレー症候群だけでなく、同時に脊柱管狭窄症にも見舞われてしまったのである。ギランバレーは点滴治療でまもなく完治したものの、今に至るまで彼を苦しめているのが、脊柱管狭窄症なのだった。

 クロマティが脊柱管狭窄症との闘いについて続ける。

「まずフロリダの病院で二つの胸椎の手術をしてもらったんだ。このときは術後もずっと痛みがひどくてね。まだ手術しないといけない胸椎が残っていたんだけど、別のドクターにやってもらいたいと思って探して、見つけたのが徳島大学病院の先生だったんだよ」

 クロマティ自身がコンタクトを取ったという徳島大学病院の医師は、球界にもゆかりがあった。

「元巨人の中畑(清)さんの首の手術や、ボストン・レッドソックスの吉田(正尚)選手の親指の手術をしたドクターなんだ。話はトントンと進んで、2023年の春には2度目の手術を受けられたよ。大成功だったね。最初の手術みたいに術後の痛みがなくてビックリさ。とてもラクになった。日米のドクターの腕の差なのかなと思ったりしたよ」

妻と息子が支えに

 彼は目下、リハビリに励む日々を送っている。

「ロボティック、つまり歩行支援ロボットを使用したり、歩行に必要な筋力トレーニングをしてるんだ。今はもう完全なまひではなくて、一部が機能しないという段階。脳から出るシグナルが途中で途絶えてしまうから、そのシグナルの道をまた作ってあげるトレーニングをしているよ」

 支えとなっているのが、妻と息子の存在だ。

「今年で5歳の息子がいるよ。妻と息子、この二人がボクにとって前に進もうというすべてのモチベーションにつながっている。ボクたちは三人で一つ。早く歩けるようになって、家族と一緒にグッドな時間を過ごしていきたいと思っているよ」

 快気のバンザイパフォーマンスはいつ見られるか。8月20日発売の「週刊新潮」では、脊柱管狭窄症に関する専門家の解説を交えつつ、クロマティの近況について詳しく報じる。

週刊新潮 2025年8月28日号掲載

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