「熊の命を奪うな」「山に返してやれ」に地方在住の編集者が眉をしかめる理由…「害獣を駆除しなければ野菜が食べられなくなる」
殺さないと農作物が壊滅的打撃を受ける
ヤツらは腹が減ったら恩義もなにもなく手当たり次第に襲い掛かる。その実態を知らない人間が安易にクレームをしているのだ。かわいいから殺してはいけないだと? アァ、そうですか。牛、可愛いですよね? 豚もブーブー鳴いてかわいいですよね。イカだってハゼだってカサゴだって無茶苦茶かわいいけど、刺身やら天ぷらにしてうめぇうめぇ、と食べるではありませんか。
魚を釣り上げると、残酷にも頭を切り落とし、内臓を掻き出し、背開きで中骨を外していく。挙句の果てにはまだ生きているイカにワサビと醤油をつけてパクリ。死んだ後も油風呂にぶち込んで「ハゼの天ぷらは最高だね」なんて言う。
人間の原罪というものは、人間が地球の生物ピラミッドの頂点にいるため、その下にいる生き物を食べなくてはいけないところにある。ヴィーガンやベジタリアンも結局は生命体である野菜を食べているわけだ。
これはもう「仕方ない」のである。そして、この世は人間中心のものになっており、人間様に害をもたらす獣は駆除するしかないのだ。まぁ、猿は条例で駆除はできず追い払うが。こうした格闘を日々している佐賀県の農家・A氏は熊問題も絡め、害獣駆除についてこう語る。農家が生産しないと我々はメシが食えないのである。そこのところ、クレーマーは理解するように。
「イノシシの被害が多いので、罠を仕掛け、槍で一気に脳天を刺して血を出させて殺します。すぐに内臓を取り出して水で洗う。こうすることにより、おいしい肉が食べられる。我々だって本当は殺したくないですよ。でも、殺さないと農作物が壊滅的打撃を受けるんです。そして、上手に捌いたらそれは皆に分けて感謝しながら食べる。害獣との付き合い方はコレしかないんです」
こんな事情を把握してもまだ害獣駆除に激しくクレームをつける者には、佐竹前知事の発言ではないが、ぜひ野生の熊やイノシシを大事に庭で育ててくださいね。









