TBSの日韓合作ドラマが低空飛行のワケ かみ合わない日韓の制作陣 目立つミスマッチ
7月期ドラマ「初恋DOGs」
“日韓合作”として鳴り物入りでスタートしたTBS系7月期ドラマ「初恋DOGs」(火曜午後10時)が苦戦している。Netflixの「愛の不時着」「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」「キム秘書はいったい、なぜ?」など世界的ヒット作を生み出した韓国のエンタメ総合企業・CJENM傘下のスタジオドラゴンと、TBSが初めてタッグを組んだ意欲作。だが、視聴率は下落傾向で、このままでは過去1年間に放送された同局「火10」ドラマの最低を記録しそうだという。(以下、ネタバレを含みます)
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第1話からの視聴率を振り返ってみる(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
第1話(7月1日放送)世帯5.8%、個人3.3%
第2話(7月8日放送)世帯5.0%、個人2.6%
第3話(7月15日放送)世帯5.0%、個人2.8%
第4話(7月22日放送)世帯4.1%、個人2.2%
第5話(7月29日放送)世帯4.6%、個人2.4%
第6話(8月5日放送)世帯4.1%、個人2.3%
昨今のテレビ業界で世帯視聴率はあまり重視されないものの、個人視聴率が低調なのは危険信号だ。見逃し配信のTVerのお気に入り数も60.2万と伸び悩んでいる。放送ライターがこう指摘する。
「『初恋DOGs』は愛を信じないクールな弁護士と、動物しか愛せない獣医が飼っている愛犬の出会いから始まるラブストーリーです。韓国ドラマ『私の夫と結婚して』で大ブレイクした韓国俳優、ナ・イヌ(30)がワケありの大企業御曹司役で日本ドラマに初出演するということで話題になりましたが、視聴者からは『脚本がつまらない』という声が多いですね。
夏の海岸、可愛らしい動物、三角関係、BLっぽさ、韓国グルメなど視聴者を引き付けようとするフックが随所に見られます。しかし、迷子犬の報奨金が50億円という設定はあまりに非現実的ですし、犬の演技力が最大の見どころというのでは、何のための恋愛ドラマなのか理解に苦しみます」
TBSは2021年にCJENMとパートナーシップ協定を結び、日韓合同での作品制作を進めている。「初恋DOGs」もその一環だったが、視聴者の関心を今一つつかめていないのが現実だ。配信ではグローバルな人気を集めている韓国ドラマだが、韓国の制作会社と組んだ日本のドラマはそれほど視聴率を獲得しきれていない。
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