「奪還」の代償に背負った“巨額の借金”……朝鮮半島から「6万人の日本人難民」を脱出させた「引き揚げの神様」の過酷な戦後史

国内 社会

  • ブックマーク

 日本の敗戦まもない朝鮮半島で、自らの命を賭して6万人もの在留邦人を救出し祖国へ導いた一人の男がいた。彼は、脱出工作を遂行するために工面した多額のお金を「個人的な借金」として抱えることになり、帰郷後も返済に追われる。そして彼の家族も――。『奪還 日本人難民6万人を救った男』に収めきれなかった、哀切の後日譚をお届けする。【城内康伸/ノンフィクション作家】(全2回の第2回)

 第1回【「日本のシンドラー」はもう1人いた…戦後混乱期に「邦人難民6万人」の命を救った「名もなき英雄」の原動力とは】の続き。...

つづきを読む