奇策「朝ドラまたぎ」も失敗? フジ「サン!シャイン」の視聴率が一向に上がらない
フジテレビの平日朝の情報番組「サン!シャイン」の視聴率が一向に上がらない。今春、8時14分に番組開始という“奇策”をもってスタートしたものの、その甲斐もなく……。
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少し前まで平日の午前8時は、各局の番組が一斉に切り替わる時間だった。NHKは2010年の「ゲゲゲの女房」以降、朝ドラの開始時間となり、日本テレビは「スッキリ」、テレビ朝日は「羽鳥慎一モーニングショー」、TBSは「ラヴィット!」、フジは「めざまし8」が揃って始まった。
その流れを最初に変えたのは日テレだ。23年4月から8時終了だった「ZIP!」を9時まで延長し、「スッキリ」に代わる新番組「DayDay.」を9時開始にしたのだ。それでもまだ正時が番組開始時間だった。それを8時14分という中途半端な時間に始めるようにしたのが、今春、「めざまし8」に代わってスタートした「サン!シャイン」だ。民放プロデューサーは言う。
「それまで8時終了だった『めざましテレビ』を延長し、『サン!シャイン』は8時14分開始になりました。8時またぎはNHKの朝ドラ対策と、業界的には見られています。日テレが『ZIP!』を1時間延長したのも、8時の朝ドラ開始時間にチャンネルを変えさせないためと言われています。フジの番組編成は日テレより直接的で、『めざましテレビ』を朝ドラ終了直前まで放送することで視聴者の流出を防ぎ、そのまま『サン!シャイン』に引っ張るという奇策でした」
奇策は失敗したということだろうか。
生放送向きでない武田鉄矢
「“ある意味で失敗”と見ていいでしょう。前番組『めざまし8』は世帯視聴率で7%台を記録したこともありましたが、『サン!シャイン』は2~3%しか取れていません(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)。しかも、昨年度まで7年連続で同時間帯1位の視聴率を獲得した『めざましテレビ』から『サン!シャイン』に視聴者をつなぐことが全くできていません」
「めざまし8」も「サン!シャイン」も司会は谷原章介だが、「サン!シャイン」ではカズレーザー(メイプル超合金)や武田鉄矢らをスペシャルキャスターとして起用している。
「武田さんの番組内でのコメントがネットニュースでよく叩かれてはいるものの、彼の発言やキャラが足を引っ張っているとは思っていません。ただ、スペシャルキャスターとしては物足りなく、起用した狙い通りの活躍ができていないとは感じます。生放送向きではなかったということでしょうね」
冗長になりがちな彼の話も、生放送だとカットできない。だが、武田以外にも問題はあるという。
「MCの谷原を筆頭に、出演者への共感度や何を話すのかといった期待度などを視聴者が感じていないいのだと思います。つまり『サン!シャイン』に魅力がないから視聴意欲がわかないのだと思います」
なんだか致命的のようだが……。
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