「PL学園」野球部が“完全消滅”へ 「野球部復活の前に学校自体の存続が危ぶまれる状況」
「野球部の存亡は教団の方針に従うしかない」
学園の関係者に聞くと、
「川村主将のような入部希望者が出るか、助っ人として戦った下級生が入部してくれれば、存続の可能性はあります」
いちるの望みをそう口にするが、PL野球部へ名だたる選手らを入学させ“伝説のスカウト”と呼ばれた元監督の井元(いのもと)俊秀さん(89)は、
「川村主将は自分の意思を貫き、PLのユニホームで大会に出るまでにこぎ着けた。その経験はきっと、彼の将来に役立つでしょう」
まずは後輩にエールを送り、次のように続ける。
「野球部の存亡は教団の方針に従わざるをえません。たまに学園のそばを通っても、グラウンドから球を打つ音もかけ声も聞こえない。心情的には、PLで野球がやりたいという子どもがいなくなってしまうのは寂しい限りです。私が生きているうちは、なんとか続いてほしいのですが……」
かつて、野球部の代名詞は“逆転のPL”だった。だが現状を覆しての再興は厳しいと言わざるを得まい。
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