【原爆投下から80年】至近距離で被爆、「22度のがん」を乗り越え「原爆の恐ろしさ」を訴え続けた「兒玉光雄さん」の壮絶な人生
あの日から80年
広島に原子爆弾が投下されて、今年の8月6日で80年となる――。
今年も広島市の平和記念公園では、原爆死没者への慰霊と平和を祈念する式典が開催される。決して忘れてはいけない「あの日」、広島で何が起こったのか……世界で唯一の被爆国として、後世に語り継いでいかなければならない。
2020年10月28日、原爆の後遺症と闘いながら、その恐ろしさを伝える証言活動を続けてきた兒玉光雄さんが亡くなった(享年88)。
兒玉さんは、広島市中区にあった旧制広島第一中学1年生だった12歳の時、爆心からおよそ870メートルという至近距離で被爆した。...

