「チープ」「荒唐無稽」でもなぜ人気? 櫻井翔・主演「放送局占拠」の“ツッコミどころ満載”の魅力
嘘だろ……。櫻井翔(43)主演の“占拠シリーズ”(日本テレビ)がまた帰ってきた。2023年の「大病院占拠」、昨年の「新空港占拠」に続き、7月12日から「放送局占拠」がスタート。荒唐無稽に徹したドラマの第3弾である。
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櫻井演じる神奈川県警の刑事・武蔵三郎が、病院や空港を占拠した仮面で顔を隠した武装集団に立ち向かう。今回の舞台は東京のテレビ局、“日テレ”ならぬ“テレビ日本”が占拠された。あれ、神奈川じゃなくて東京? と思ったら、武蔵は警視庁に出向中だそうだ。日テレ関係者が声を潜める。
「まったく都合のいいドラマですよ。シリーズ通して作りはチープだし、ストーリーは荒唐無稽。1作目の平均視聴率は7・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)と飛び抜けて良かったわけではないものの、スポンサーが重視するコア視聴率が日テレの全ドラマ中で首位となって社内表彰もされました。第2シリーズも同様で、平均は6・5%に落ちたのですが、コアがいいので良しとされ第3弾につながったのです」
初回の視聴率は6・5%だったが、第2話が4・7%、第3話が5・0%と、これまでより数字が落ちるのが早い。
「第2話の裏にはTBSの『音楽の日』、第3話の裏にはフジテレビの『青春アカペラ甲子園 ハモネプハイスクール』があったからでしょう。肝心のコア視聴率も伸び悩んでいるんです。それでもTVerの再生数は、第1話が200万回を突破し、第3話の翌日にはデイリーランキングで1位を獲っています。放送が始まるとすぐXのトレンド1位になるなど、決して評判は悪くないんです」
お気に入りの登録者数は8月1日現在で136・7万人と他の夏ドラマを圧倒している。
思わぬ大物も登場
「なんでしょうね。SNSでも散々指摘されていますが、櫻井がビルから落ちても爆破をもろに受けてもピンピンして帰ってくる現実味のなさ、日テレの報道番組『news zero』でキャスターを務めている人の言葉とは思えない決まり文句『嘘だろ……』の連発など突っ込みどころ満載で、お祭り状態となっていました。今回の『放送局占拠』ではチープさにも磨きがかり、酷暑の中、頭を空っぽにして見られる清々しさが評価されているのかもしれません」
もっとも、占拠シリーズの武装集団は闇雲に占拠しているわけではなく、それぞれが復讐を果たす目的を持っている。そこに刑事・武蔵の勧善懲悪が加わるドラマである。今回は、都知事選の選挙特番の放送中、仮面武装集団がテレビ局を占拠。彼らの狙いには都知事候補への復讐があった。
「でもね、その復讐のために使ったのが、あの『スーパージョッキー』(日テレ)で名物だった“熱湯風呂”ですよ。人質となったと知事候補・三河龍太郎(北代高士)には“隠された闇”があると言って、交渉人となった武蔵に『その闇を暴け』と要求、三河に2分ごとに1度ずつ温度が上がる透明の湯船のフチで四つん這いになるよう指示します。そこで三河が発したセリフが『押すなよ!』でした。SNSでは『ダチョウ倶楽部かよ!』というツッコミが殺到していました」
だが、三上に恨みを晴らそうとした武装集団のメンバーであるアマビエが仮面を取ると、現れたのはともさかりえ。思わぬ大物の登場に驚きの声も上がっていた。
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