早大除籍「ラサール石井氏」が参院選に当選 “高学歴芸人”はこれからも増えるか

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芸人に学歴は関係ある?

 そもそもだが、芸を売る人たちにとって必要なものは才能や才覚であり、センスを磨く事であるのは言うまでもない。

 デビュー当時、自ら「帝京高校出身、学歴の途中下車」をウリにしたのはとんねるずだが、ビートたけし(78)は明大中退(後に特別卒業認定)。タモリ(79)はラサール氏同様、早大を除籍になっている。爆笑問題の太田光(60)と田中裕二(60)は日大芸術学部の在学中に出会い、そろって中退後にコンビを結成している。ナイナイの岡村隆史(55)は立命館大経営学部を中退。そして、くりぃむしちゅーの上田晋也(55)は早大教育学部、有田哲平(54)は立教大法学部を中退している。

「いずれもMCや、クイズ・情報番組でも活躍している人たちばかり。こうした人たちの活躍をみていると、学歴は関係ないと思うのですが、そうはいっても、やはり日本は“学歴社会”。そこをくすぐる番組がウケるんです」(民法キー局のバラエティー班スタッフ)

 前述の辰巳のほか、東京藝大出身の音楽家・葉加瀬太郎(57)の妻で俳優の高田万由子(54)、俳優の菊川怜(47=共に東大卒)らが「高学歴タレント」としてテレビ各局から重宝されるようになると、

「高学歴のタレントを集めると、何となく番組の格が上がるような雰囲気があります。テレ朝は相変わらず、高学歴タレントを集めたクイズ番組『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』に力を入れ、TBSではかつてクイズ番組『東大王』を放送。東京大学在学生(学部・大学院)で組織した『東大王チーム』と芸能人チームがバトルを繰り広げるという非常に分かり易い企画で、それなりに人気番組でした」(同)

 お笑い界で最も注目を集めるイベントといえば、毎年12月に開催される「M-1グランプリ」だろう。主な歴代優勝者では、ますだおかだの増田英彦(55)は関西外語大卒、フットボールアワーの岩尾望(49)は関西大卒、笑い飯の哲夫(50)は関西学院大卒。トレンディエンジェルの斎藤司(46)は日大卒、銀シャリの橋本直(44)は関西学院大卒、霜降り明星のせいや(32)は近畿大卒。マヂカルラブリーの村上(40)は法政大卒。そして昨年まで史上初の2連覇を達成した令和ロマンの松井ケムリ(32)は慶大卒。相方の高比良くるま(30)は同大を中退している。

増える高学歴芸人

「NSC(吉本総合芸能学院)の東京校は、大卒で入ってくる人が多かった印象です。僕は高卒でNSCに入り、同級生とコンビを組んでNSCを出ましたが、売れる気配がなく、デビュー2年目でコンビを解散して就職しました。でも、就職するにしても、今思えば大学を出ておけば良かったと思います」。

 というのは、20代のNSC卒業生の元芸人氏。かつて芸人になると志したら、これはと思う師匠に入門・弟子入りし、下積みを経てデビューというパターンが多かった。だが最近はNSCなど、基礎から芸人を養成する場がある。また、大学のお笑いサークルに入り、卒業後にマスコミ界に進んだ同級生や先輩を頼って仕事につなげる例もあるそうだ。元芸人氏もNSCに入る際、大卒(在学中でも)であるかどうかは、売れなかった場合の大きな“保険”になるという。

「同志社大卒のメイプル超合金・カズレーザー(41)さんは、ピンで冠番組のMCやコメンテーターを務めたりしています。京大卒のロザン・宇治原史規さん(49)もクイズ番組に引っ張りダコ。芸人なのに、芸よりも知力で売れるという新しい道を開拓しました。ラサールさんのように芸人として顔を売ってから政治家に転身することもあり得るし、今後、高学歴芸人はどんどん増えるのではないでしょうか」(同)

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