オールスターで9連続奪三振! 江夏豊が誰ひとり果たせなかった偉業に挑んだ理由(小林信也)
昭和40年代の野球少年にとって、プロ野球オールスター戦はまさに“夢の球宴”だった。
ナイター中継がオールスター戦だけは試合前に始まった。特別なお祭りムード。ベンチには各球団のスター選手が顔をそろえている。長嶋茂雄、王貞治ら巨人の選手と共に、阪神・田淵幸一、広島・衣笠祥雄、中日・谷沢健一、大洋・松原誠ら。ライバルが和気あいあいと並ぶ光景だけで胸が躍った。
そんな夢の球宴の記憶の中で断然突出した出来事が1971年、阪神の左腕・江夏豊が成し遂げた“9連続奪三振”だ。...

