美少女アイドル、“引きこもり”“不登校”だった過去に誇り 「センターなのにブサイクって言われたくない」就活から始まったグループへの愛

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 秋元康氏が総合プロデュースを手がけ、今年1月にファーストデジタルシングル「I L U」でメジャーデビューしたアイドルグループ「Rain Tree」。そのファーストデジタルシングル、さらに5月に発売されたセカンドデジタルシングル「つまり」でセンターを務めているのが、綾瀬ことり(19)だ。

 ソロとしても「週刊ヤングジャンプ」「週刊少年チャンピオン」の表紙となり、フジテレビ系列「ミラ☆モンGOLD」にレギュラー出演と、グループの顔としてメディアへの出演が相次いでいる。

 そんな注目の美少女である綾瀬だが、その魅力は外見と内面の圧倒的なギャップにある。

「引きこもり自体は恥じてないんですよ。むしろ誇っています。『自宅警備員』って響き、かっこいいじゃないですか? 中学校で引きこもっていた時は尖っていて、自分でも面白かったとすごく思います」

 過去に不登校や引きこもりだったというタレントは何度か取材したことがある。ただその過去に誇りを持っているという人には初めて会った。しかも、それをとびきり「ビジュがいい」アイドルが笑顔で話すのだから、インパクトがあった。

引きこもり時代を支えた「2つの逃げ道」

 愛知県に生まれた綾瀬は、小学6年生の時にいじめられっ子をかばったことをきっかけに、自身が無視の対象となり、やがて不登校に。中学校に入ると一時は通っていたが、人間関係に疲れ、再び教室へ足が向かなくなった。

「お母さんがめっちゃ心配していたので、別室登校はしてました。ただ人に会いたくなかったんです。もう本当に陰キャでしたね」

 引きこもりの期間、綾瀬は2つの逃げ場を手に入れる。ひとつはアニメ。「鬼滅の刃」や「妖狐×僕SS」「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「モブサイコ100」などをその時期に観たという。もうひとつはイラスト。SNSを通してイラストの依頼を受けることもあった。「ルックバック」「チェンソーマン」などで知られる漫画家・藤本タツキのアシスタントになりたいと、単行本に付箋を貼って、模写もしていたという。

挫折、“就職活動”としてオーディションへ

 高校は知人が一人もいない、イラストを学べる学校を選んだ。当時の夢はアニメーター。「僕のヒーローアカデミア」などで知られるアニメスタジオ「ボンズ」の戦闘シーンの作画に憧れ、原画マンになりたいと考えていた。ただ、学校で挫折を感じる。

「イラストの専門学校なので、才能ある人がいっぱいいたんです。それで、これは無理だってなりました。才能があるとは思えなかったんです。学校でも『君たちの年齢で賞を取っていないくらいだったら才能ないよ』と言われて」

 高校時代について、綾瀬は「将来の不安しかなかったです。とにかく怖くて。私は何もできないから」と話す。その不安の中で、スマホの画面に現れたのが秋元康氏が総合プロデューサーを務める新規アイドルグループのオーディション「IDOL 3.0 PROJECT」だった。

「アイドルを目指していたというよりも、アイドルという仕事もあるんだって感じでした。なので仕事を決めたい。絶対に受かりたいと真剣でした」

 キラキラした夢というより"就職活動"として臨んだオーディション。2023年4月に始まった選考では、最終まで残るも落選。だが、運営側から最終選考で落ちた17人で「FINALIST」として活動してみないかと声をかけられた。

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