【中学受験・夏のメソッド】「次の開智」はどこ? 新たなトレンドと狙い目を知るためのキーワードが「大学の推薦・総合選抜」のワケ

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期待値だけで難関校入りしそうな新設校・開智所沢

 その意味での今年度の注目株はなんといっても、開校まもない開智所沢中等教育学校(開智学園グループ)だろう。

 開智学園といえば、開智中学校、開智所沢中等教育が2校あわせて約3万人もの志願者を集め、昨年度に志願者数が日本一となったことが大きな話題となった。とりわけ開智所沢は “埼玉の中堅校”という位置づけだったはずが、トップ校受験者層の不合格が相次いだことで、塾関係者の間では「開智ショック」という言葉まで飛び交う事態となったのだ。

 同グループの志願者数が伸びた理由はまず、埼玉県内では珍しく探究教育に力を入れ、年内入試にも今後強くなるという期待値が高まったこと。さらに、埼玉の難関校である本家の開智中学校・高校の大学入試の実績が好調なのも大きかった。両校ともに、今年度入試では一気に首都圏全体における難関校入りを果たすとみる塾関係者も多い。100年以上の歴史ある“本家”はともかく、2024年に開校したばかりの開智所沢がさらなる旋風を起こすかどうか、大いに注目されている。

〈有料版の記事【「大学の“推薦・総合選抜”を見据えるなら」「医学部への裏ルートは…」 70の塾への独自調査でわかった「狙い目中学校」の実名と正しい受験校の選び方】では、上記で紹介したトレンドを踏まえて、実際に“狙い目”といえる中学校の実名や、志望校を決める際の注意点などについて詳述している〉

西田 浩史(にしだ ひろふみ)
追手門学院大学客員教授、ルートマップマガジン社 取締役・編集長、教育ジャーナリスト。2016年ダイヤモンド社『週刊ダイヤモンド』記者、塾業界誌記者を経て、19年追手門学院大学アサーティブ研究センター客員研究員、20年から現職。全国5000にも及ぶ塾の関係者(計20,000人)を取材。著書に『中高一貫校vs地方名門 最強の高校』『大学序列』(週刊ダイヤモンド特集BOOKS ダイヤモンド社)など。

デイリー新潮編集部

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