「オメー、警官なら手帳見せろよ、コスプレか?」2万人集結の参政党マイク納めは“アンチ”の乱入で大混乱 警察官の制止を聞かずあわや暴動に
「てめぇ、今押しただろ!」「何ヘラヘラ笑ってんだ、あーん!」。あちこちから聞こえてくるヤクザまがいの怒号。参院選で大躍進が予想されている参政党のマイク納めは、アンチたちの乱入で大混乱となった。
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【緊迫の現場写真32枚】アンチの押し合い圧し合いでライブ会場の「モッシュ状態」となった現場。「殺すぞ」といったおどろおどろしい怒号も飛び交う中、警察官たちは暴動にならないよう必死だった
続々と集まってきた「オレンジTシャツ」の支持者たち
選挙戦最終日の7月19日午後6時前。東京タワーが隣接する芝公園にオレンジ色のTシャツを纏った老若男女が続々と集まり出した。参政党のマイク納めに駆けつけた支持者たちである。トラック型の特設ステージ前にはすでに数百人以上の支持者がすし詰め状態で、後方に広がるスペースにどんどん人が増えていく。
芝生にシートをしく子連れ家族もちらほら見受けられ、野外フェスのような雰囲気。フェスと似ていないのは、ところどころではためく日の丸である。
そんな中、ステージから200メートルくらい離れたところで物々しい雰囲気を醸し出している小集団があった。プラカードを掲げ抗議活動をするアンチたちだ。
〈カルト〉〈わたしは差別に抗う〉〈ヘイト政治家はいらない〉
ざっと数えたところ十数人。黙って立っているだけなのでおとなしい抗議活動になるかと思っていたが、開始直前となると様相はガラリと変わった。
ステージから数十メートル離れたところに設けられた幅3〜4メートルの通路上に、過激な集団が集結し出したのである。
「押すな、殺すぞ!」
〈アホカス差別野郎〉〈レイシストに利用されるな〉〈人間にファーストもセカンドもない〉〈ヘイト集団〉〈参政党ナチス〉〈嘘つき〉〈これ以上日本を壊すな〉…。
手に持つプラカードには挑発的な文言ばかり書き連ねてある。そんな彼らに移動を求めたのは、参政党の警備員たちと警視庁の私服警官たちだった。「通路なので危ないです」と丁重に頼んでいるのだが、彼らは一歩も引こうとしない。
「オメーら、警官なら手帳見せろよ。コスプレか?」
「危ないから移動をお願いしているだけです」
「法的根拠は?」
「あなたはどういう立場で何の権利があって言ってくるんですか」
参政党の警備員たちもほとほと困り果てた様子で、「何かあってからだと遅いんですよ、なんとかなりませんか」と警察官にせがんでいる。
どこから湧いてきたのか、気づけばあちこちでプラカードを掲げるアンチは200〜300人くらいに膨れ上がっていた。収拾がつかなくなり、警察側は制服警官を動員。私服警官も腕章を装着して交通整理を始めたのだが、アンチたちは構わず行ったりきたりで、あちこちで押し合いへし合いも発生。「押すなよ」「てめー、なにヘラヘラ笑ってんだよ、この野郎!」といったおどろおどろしい声まで聞こえてくるのである。
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