「絵画のレンタル料」名目でアレフから金が流れ…「麻原彰晃」妻が「現金数千万円」を貯めることができた理由
2018年に死刑が執行されたオウム真理教元代表の麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚の妻(66)と次男(31)が暮らすマンションを埼玉県警が家宅捜索し、現金数千万円を発見していたことがわかったと新聞各紙が報じている。これは何を意味するのか――。
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【秘蔵写真】総額2億2000万円! 札束を抱えてニッコリ…「麻原彰晃」の欲にまみれた“表情”
今年は地下鉄サリン事件から30年目の節目に当たる。1995年3月20日、オウム真理教の信者が丸ノ内線や日比谷線など東京メトロの車内に神経ガスのサリンを散布し、乗客や駅員など14人が死亡、およそ6300人が負傷した化学テロ事件だ。2カ月後の5月16日までに、教祖の麻原はじめ教団幹部らが逮捕された。宗教専門誌「宗教問題」編集長の小川寛大氏は言う。
「18年7月に死刑が執行されたのは麻原を含む13人で、教団のスポークスマンだった上祐史浩氏(現・ひかりの輪代表)などを除き、多くの最高幹部が処刑されたわけです。上祐氏も有印私文書偽造などの容疑で逮捕され実刑判決を受けますが、彼が出所後、オウムはアレフ(現・Aleph)と改称し、現在もオウムの後継団体として存続しています」
上祐氏はアレフの運営から麻原の家族を排除しようとしたとされるが……。
「麻原の妻は薬剤師リンチ殺人事件に関与していたとして実刑判決が下されました。02年に出所しますが、その当時はアレフと距離を置いていたようです。ただ、結局は教団に近づいた。麻原と妻との間には4女2男の子供がいるのですが、生前の麻原は自分の子を後継者にと言っていましたから、最高幹部の一人だった上祐氏よりも上位になる。そのため、自らトップに立とうとする子供が現れたり別の子を担ぐ者も出てくる中で、結果として上祐氏が排除されたわけです」(小川氏)
だが、数々の事件を巻き起こしたオウムの後継団体が、首謀者である元教祖の血縁を担ぐことなど許されるのだろうか。
次男は母の言いなり
「アレフはいわゆるオウム新法(無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律)の観察処分を受けていますから、表だって麻原の家族を受け入れるようなことはしません。ですから、家族の誰もアレフには入っていないことになっています。とはいえ、教祖の血縁という影響力は教団内では強いのでしょう。数年前から次男が教団を仕切るようになったと言われてきました」(小川氏)
言われてきた?
「アレフは取材にも応じませんし、実際のところはっきりしないのです。それに次男は母親の強い影響下にあります。つまり、麻原の妻がアレフの実権を握っているという声もあるのです。それでも当局としては、オフィシャルな情報がないのでなかなか踏み込むことができなかったのでしょう」(小川氏)
その母子の住まいから、今回、数千万円の現金が見つかったというわけだ。
「地下鉄サリン事件から30年目に当たる今年3月、公安調査庁がオウム新法に基づき埼玉県越谷市にある母子のマンションに立ち入り検査をしようとしたのですが、母が応じようとしなかった。そこで公安庁から告発を受けた埼玉県警が同法違反の容疑で家宅捜索したところ、件の大金が見つかったというわけです」(小川氏)
それにしても数千万円とは……。アレフはどこでそんなに儲けているのだろう。
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