「今の自民党は日本軍と同じ」 党内ではすでに厭戦気分が… 石破首相がすがる唯一の“秘策”とは
日本軍と同じ
久米氏が続ける。
「自民党に劣勢を挽回する手立てはなく、選挙戦終盤にかけても下降トレンドは変わりません。今後、投票先を決めていない有権者の票は野党に上積みされていくでしょう。太平洋戦争において、ミッドウェー海戦とガダルカナル島の戦いに負けた日本軍と同じで完全な負け戦です。すでに、党内には厭戦気分すら漂っています」
石破首相は勝敗ラインについて“与党過半数”だとしてきた。参院でも自公過半数割れとなれば、
「昨年の総選挙と今年6月の都議選に続く敗北になります。野球で例えるなら、スリーアウトでチェンジでしょう。政権の要である森山幹事長だって、さすがに敗戦の責任を問われるはず。森山幹事長が辞めたら、石破政権は持ちません。過半数割れの場合、退陣以外の選択肢は考えられません」(前出の政治部デスク)
もっとも、当の石破首相はそう簡単に首相の座を手放す気はないという。
先の官邸関係者が語る。
「石破首相は以前から親しい人間に“夏の参院選なんて、誰が首相をやっても負けますよ”と開き直っており、たとえ負けても自身には責任がないと考えている節があります。加えて、石破首相は日米関税交渉の交渉期日が8月1日に設定されていることを念頭に、交渉期間中に首相が代わるのはおかしいとの考えも周囲に示しています」
「連立の組み換えは起こらないのでは」
だが、先の久米氏は、
「与党過半数割れという結果になれば、いくら石破首相が続投したいと言っても世間が許しませんよ」
と、にべもない。ただし、仮に自民党総裁が交代しても、
「連立の組み換えは起こらないのではないでしょうか。大敗した自民党の連立に入ることは、泥船に乗っかることと一緒です。そんな勇気ある政党はないでしょう。しばらくは、昨年同様、ケースバイケースで自民党と野党が協力する構図が続くとみています。ただし、野党の声がより大きくなり、とんでもない政策要求も自民党はのまざるを得なくなる。バラマキをはじめ、ますますポピュリズムが幅を利かす政治状況になっていくと思います」(同)
今後も茶番のような政権運営が続くなら、日米関税交渉などの難問は解決できるはずもあるまい。
関連記事【「二人でいるときに”肩をもんでよ”と…」 参政党・神谷代表の”セクハラ的行動”を元女性スタッフが明かす 「映画に誘われることも」】では、神谷代表の元女性秘書が自殺していた問題を巡って告発を行った別の元女性スタッフが参政党から訴えられている件や、女性スタッフに”セクハラ的行動”を行っている問題について詳しく報じる。
[3/3ページ]

