早稲田、慶応、上智…芸人界を席巻する「大学お笑い」 実力派がズラリ…若者から支持

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従来とは異なる経路

 一昔前までは、お笑い芸人になるには養成所に入るか、師匠について弟子入りをするしかなかった。しかし、最近になって、それらとは全く異なる経路から頭角を現す芸人が続出している。

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 その代表が、令和ロマン、ラランド、友田オレなどの「大学お笑い」出身芸人である。彼らは大学在学中からお笑いサークルに所属して、学生芸人として活動を始めていた。そこからプロの世界へとスムーズに入り込んでいった。もはや「お笑いの登竜門」と呼ぶにふさわしい存在となった大学のお笑いサークルは、若手芸人の一大供給源として確固たる地位を築いている。

 令和ロマンは、大学お笑いサークルの名門とも言える慶應義塾大学の「お笑い道場O-keis」出身であり、その完成度の高い漫才は学生時代から注目されていた。

 彼らは2023年の「M-1グランプリ」で優勝し、一躍スターダムにのし上がった。勢いはそこで終わらず、翌年の2024年にも優勝を果たすという前人未到の偉業を達成した。これは芸人としての実力はもちろん、彼らの緻密な戦略と時代に合った笑いのセンスが高く評価された結果であり、お笑いサークル時代の豊富な経験がその基盤を築いていることは疑いようがない。

 ラランドはアマチュア時代に2019年の「M-1グランプリ」で準決勝に進んで注目を集めた。その後、大手芸能事務所に所属することなく、フリーでの活動を選択。テレビ、ラジオ、YouTubeとメディアを横断しながら、独自のブランディングと自己発信力で着実に支持を集めてきた。

 そして、今後のお笑い界を担う存在として注目されるのが、友田オレである。彼は大学時代に「お笑い道場O-keis」と並ぶ名門サークル「早稲田大学お笑い工房LUDO」に所属していた。学生芸人時代からYouTubeのネタ動画などで注目され、スカウトされて事務所に所属した。2025年3月にはピン芸日本一を決める「R-1グランプリ」で史上最年少優勝を果たした。

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