「時代遅れと言われても」 夜の3頭定例会を開く「麻生・岸田・茂木」に果たして存在意義はあるのか
岸田氏の焦り
こちらも本人の願望はさておき、待望論は聞こえてこない。
「旧岸田派内では林芳正官房長官を推す声ばかりで、岸田氏には当面出番はないというのが現状。その状況をなんとか変えたいという思いはあるはずです。そのためにかつて3頭政治と呼ばれた枠組みでの会合をおろそかにできないというのが実情でしょう。講演などでは折に触れて連立の組み替えに言及しています。直近でも、7月の参院選について“与党過半数割れになるとますます物事が決められない政治になる。連立も考え直さなければならないのではないか”などと発言しました。政局が流動化する中でキープレーヤーの一人として振る舞いたい思いが見えますね」(同)
最後の麻生氏は、二人に比べれば「焦り度」は極めて低い。
「石破茂首相ら時の権力者から頼られるシーンも少なくなく、本人はそれを意気に感じているフシがあります。岸田氏と違って首相再登板を狙うこともなく、3者会合にそう多くのことを望んでいないと見られています」(同)
一連の会合をきっかけに存在感を示したい茂木氏、存在感を失いたくない岸田氏、全体を俯瞰して見つめている麻生氏。憂えているのは国家の行く末か、それとも自分自身のそれなのか。
「いずれにせよ、参院選を前にこういった会合が報じられても自公与党にプラスになるかというとそんなこともないでしょう。この会合に何らかの意味を感じて取材して報じるメディアも含めて時代遅れな印象も否めないのかもしれませんね」(同)
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