「置き配」の標準化はインフラ崩壊の序曲 実行前にできることはたくさんある
原因を放置した小手先の弥縫策
現在、日本では深刻化している問題が多すぎて、優先順位をつけることすら難しい。そのなかでドライバーの不足は、まちがいなく上位にノミネートされる問題だろう。その原因については後述するとして、増え続ける宅配便の取りあつかい個数に対し、いまやドライバーが決定的に不足している。
この状況を受け、国土交通省が検討をはじめたのが、宅配ボックスへの配達や玄関前に荷物を置く「置き配」を、宅配便の標準サービスにする、という見直し案である。不足するドライバーにとって、とくに負担になっているのが再配達で、国交省は今年3月までに、再配達率を6%に引き下げることを目指してきたが、4月時点で8.4%と目標達成には遠い状況となっている。...