「ジャニー氏が唯一褒めた曲はSMAPの…」 伝説の名曲たちを生んだプロデューサーが明かす衝撃秘話 直後に「これ以上の曲、絶対に作れないから」とクビ宣告

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「YOU、お疲れさん。さようなら」

 しかし、続いた言葉には驚いた。

「褒めた流れで『だからYOU、お疲れさん。さようなら』とクビを宣告されたんですよ。僕が『クビですか?』と確認すると『そうだね。だってYOU、これ以上の曲、絶対に作れないから』って」

 クビだと伝えられた鎌田氏はしかし、それからも何食わぬ顔で普通に仕事をしていたという。

「社長には、会う度に何度も『YOUはクビなのになんでまだいるの』と言われました(笑)。無視して仕事を続けていたのは、目の底が笑っているのが分かったからです」

「いなくなったら困るのはあなたたちだよ」

 名曲を生み出したから解雇など、普通の感覚ではあり得ない。ジャニー氏が言葉に込めた思いをかみ砕いて解釈するなら、歌の世界、アイドルの世界は競争が激しいゆえに “ここで満足せず、さらに優秀なプロデューサーを目指せ!” そして“「夜空ノムコウ」を上回る曲を出せ!”とプレッシャーをかけていたのだろう。緊張感を持続させるための方便である。

 本気でクビにしたいなら、出入り禁止にして締め出せばいい話だ。ジャニー氏流の人の使い方、人心掌握術が垣間見える。

 一方で “クビ”と言われながら、鎌田氏は、こんなことを考えていた。

「心の中で『ここに俺よりかっこいい曲を作れる人はいないだろ。いなくなったら困るのはあなたたちだよ』と思ってました。実際にそうだったと思うし、周囲もそう見ていたと思います」

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