総合演出の“逮捕”がトドメ? フジ“超低視聴率”バラエティにいよいよ打ち切りが見えてきた
渦中のフジテレビから、今度は逮捕者が出た。警視庁保安課は6月23日、フジテレビのバラエティ制作部企画担当部長の鈴木善貴容疑者(44)を常習賭博の容疑で逮捕した。今年3月から5月にかけての1カ月半で、約1億7000万円を賭けていたという。5月には社内調査で懲戒処分されたばかりだった。
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昨年末に発覚した中居正広氏の女性アナウンサーに対する性加害問題に端を発し、以来、揺れに揺れているフジテレビ。スポンサーは離れ、収益も激減し、港浩一社長はじめ“天皇”と呼ばれた日枝久相談役も退任した。ガバナンス改善に取り組むフジは6月5日、港前社長と大多亮元専務の法的責任を追及するため民事訴訟の準備に入ったことを発表、19日には清水賢治社長が被害女性に面会して謝罪したことを明かした。民放プロデューサーは言う。
「フジの親会社であるフジ・メディア・ホールディングスの株主総会が6月25日に開催されるため、それまでになんとか事態の収拾を図りたいと考えたのでしょう。一方で、清水社長が被害女性に謝罪した翌日、今度は日本テレビの福田博之社長が緊急会見を開き、TOKIOの国分太一のコンプアライアンス違反と、彼が出演する『ザ!鉄腕!DASH!!』からの降板を発表しました」
国分が何をやったのか要領を得ない会見だったが、22日放送の「鉄腕!DASH」では早くも提供スポンサーの数が減り、ACジャパンの広告も流された。
「フジの社員の中には『これで中居問題の非難をかわせた』と思った人もいたかもしれません。ところが、週が明けた途端、今度は逮捕者ですからね。しかも、オンラインカジノの常習賭博容疑です。今年2月にはプロ野球選手に利用者がいることが発覚して大問題となり、4月にはお笑い芸人6名が書類送検までされました。そのためフジも社内踏査を行い、5月8日付けで社員2人に対し戒告の懲戒処分を行っていました」
そのうちの1人が山本賢太アナ(27)、もう1人が鈴木容疑者とみられている。
バラエティのエース
「山本アナは過去にオンラインカジノを利用していたということで、レギュラーを務めていた『ぽかぽか』などの出演を見合わせている状態でしたが、24日に単純賭博容疑で書類送検されました。一方、鈴木容疑者は、社内調査で『2022年でやめた』と賭博罪の時効(3年)が成立していると主張していたそうです」
ところが、社内調査の最中にもオンラインカジノに手を出していたというのだ。
「警視庁によると、鈴木容疑者は『5年ほど前に職場の先輩から誘われて始めた』と言っているそうです。また『正直なところ、会社をなめていた。続けてもバレないだろうと思っていた』と話しているそうです」
彼がなめていたのは会社ではなく法律である。ただの賭博罪(刑法185条)なら50万円以下の罰金・科料に過ぎないが、常習賭博罪(同186条)となると拘禁刑3年以下と刑罰も極端に重くなる。
「ガバナンス改善に取り組んでいた真っ最中ですから、フジも頭を抱えているでしょう。しかも彼は、フジのバラエティ畑ではエースとして有名でしたから」
鈴木容疑者は明石家さんまの「ホンマでっか!?TV」や「さんまのお笑い向上委員会」、ナインティナイン・矢部浩之とマツコ・デラックスの「アウト×デラックス」などを担当していた。
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