“タイムカード不正”のJBC職員が「中谷統一戦」のレフェリーを務めていた! 関係者は「われわれも驚き、あきれている」

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 WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦が8日、東京・有明コロシアムで行われ、WBC王者の中谷潤人(27)がIBF王者の西田凌佑(28)に6回終了TKO勝ちし、王座を統一した。この大一番の舞台裏で、関係者もあきれる、とんでもないことが起きていた――。

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「われわれも驚き、あきれているんですよ」

週刊新潮」は、プロボクシングを司る日本ボクシングコミッション(JBC)の職員5名が結託し、職場のタイムカードを不正に打刻して休日出勤手当を詐取していたことと併せて、JBCが彼らに自宅待機を命じ、懲戒解雇または諭旨解雇の重い処分を科す方向で調整を進めていることを報じた(関連記事【「働いたのは2時間くらいで、それ以外は競馬をずっと見ていた」 JBC職員の過半数がサボりながらタイムカードを…驚きの不正行為が発覚】)。

 ところが、この5名のうちの一人が今回の“中谷統一戦”のリングに上がり、レフェリーを務めたのだ。

 自宅待機しているのでは? 処分はどうなった? 

「われわれも驚き、あきれているんですよ」

 と、JBC関係者が声を潜めて語る。

「実はこの人物は退職したため、自宅待機はもちろん、解雇処分の検討対象にもなっていないのです」

「週刊新潮」でも〈1名は既に定年退職〉と報じたが、まさにその人物だった。

 それにしても、詐欺行為を疑われる者が、栄えある世界戦のレフェリーを務めていいものだろうか?

JBCは「コメントは差し控えます」

 JBCの安河内剛執行理事に尋ねると、

「(当該人物は)4月25日付で定年退職しており、JBCの指揮命令下にはありません。レフェリーなどの指名は各認定団体の専権であり、JBC、興行責任者(プロモーター)の意向は反映されません。(レフェリーを務めたことについて)コメントは差し控えます」

 WBCはレフェリーを決めるのが比較的遅く、今回も試合の10日前だったという。疑惑を報じた「週刊新潮」が発売された後なのだが、

「JBCはまだ正式な発表をしていませんし、WBCは新潮の記事を読んでいないでしょう。もっとも、記事に名前は出ていないので、読んでも彼だと分かりませんが」(先の関係者)

 現在、疑惑は調査中であるとはいえ、世界が注目するリングにそんな人物が上がるのは違和感がある。

「本来は本人が辞退すべきでしょう。JBCとしても看過できず、12日に行われる試合役員会に呼んで、本人の口から経緯を説明してもらうつもりです(取材当時)」(同)

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