「玉木氏の話は全部、大ウソ」  会見前に“山尾切り”は決まっていた? 「“会見をやりたい”という山尾さんを執行部が止めていたのが真実」

国内 政治

  • ブックマーク

“会見したいけど、党からブレーキをかけられている”

 同様の話を山尾氏から聞いていた関係者は他にも数多く存在する。

 6月4日、虎ノ門ヒルズ(都内港区)で2009年に初当選した元民主党議員による「同期会」が開催され、その場に山尾氏も姿を現わした。

「1次会はヒルズ内のイタリアンレストランで行われ、約60人が参加しました。話題の渦中だったこともあり、彼女を見かけた複数の参加者が“早く会見を開いた方がいい”と助言していました。それに対して山尾さんは“自分もそうしたいけど、党からブレーキをかけられている”と話していた。彼女はその後も“私はどうしたらいいと思う?”と同期たちに尋ねていました」(参加した現職国会議員)

会見前に公認取り消しは決まっていた?

 この「同期会」の一員である玉木氏が合流したのは、店が変わった2次会の途中からだった。

「山尾さんの話を聞いた参加者の一人が心配して、玉木さんと二人きりで話せる場を設けたのです。しばらく店の奥まったスペースで二人で話していました」(前出の議員)

 同日のXで同期会に参加したことを報告した山尾氏は、続けて〈自分の言葉で丁寧に説明を尽くそう。(中略)その決意が固まりました〉とポストした。

 一方で、玉木氏らの「辞退会見なら同席する」との発言が事実なら、会見前にすでに公認取り消しは決まっていたことになる。

“山尾切り”を決断したタイミング

 では、玉木氏は“山尾切り”をいつ決断したのか。会見前日に開かれた全国幹事長会議との関連を指摘する声がある。

 参加した同党幹部によれば、

「会議で山尾批判の声が上がったのは事実です。全国の幹事長から“サポーターや後援会を辞めるといった声が届いている”や“不倫スキャンダルを嫌悪して、コア支持層である30~40代のパワーカップルの離反を招いている”など、厳しい指摘が相次ぎました」

 この幹部は会議と公認取り消しについてこう話す。

「山尾さんの擁立見送り決定を聞いた時、“党はこうやって外堀を埋め、正当化を図るんだな”と妙に納得しました。このタイミングで会議を開けば、山尾批判が噴出するのは当然です。“山尾切り”の口実に幹事長会議を利用したとまでは言いません。ですが、この時期にわざわざ会議をやったことには違和感がありますね。玉木さんはその前に公認取り消しを決めていたのでは」

 前出の山尾氏を知る国民民主党関係者もこう言う。

「そもそも山尾さんは国政に復帰するつもりなんてありませんでした。でも昨年来、玉木さんから“戻ってきてほしい”“一緒にやろう”などと熱心に口説かれ、悩みに悩んだ末、国政への再挑戦を決意した。それなのに公認取り消し後も正式な謝罪はなく、ショートメッセージで“ごめんね”の一言で済まし、その後も連絡はないと聞いています」

 後編【「使い捨ての駒のように扱われた」 玉木雄一郎氏には「トンズラ」の前科があった! 「保身からはしごを外して知らんぷりはひど過ぎる」】では、過去の選挙で玉木氏から約束をほごにされた“被害者”の声を紹介する。

週刊新潮 2025年6月26日号掲載

特集「公認取り消しの全内幕 山尾志桜里を激怒させた玉木国民主党代表のショートメッセージ」より

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

あなたの情報がスクープに!

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。