【セ・パ交流戦】昨年までの通算打率歴代トップ「交流戦男」が阪神ファンを黙らせた“劇的逆転満塁弾”や流行語大賞の活躍など…交流戦でブレイクした選手列伝

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投手の「交流戦男」は?

 一方、投手では、ヤクルトの守護神・石山泰雅も交流戦をきっかけに大きく飛躍した一人だ。

 2017年にセットアッパーとしてチームトップの66試合に登板した石山は、翌18年の交流戦で、抑えの切り札として登板10試合連続無失点の快投で防御率0.00、7セーブを記録。球団史上初の交流戦Vに大きく貢献し、日本生命賞を受賞した。

 同年はリーグ2位の71試合に登板、自己最多の35セーブを記録し、1億円プレーヤーになった。

 ヤクルトでは、45歳のベテラン・石川雅規も、昨年6月2日の楽天戦で、5回無失点の珍完封劇(5回降雨コールド)を演じ、NPB史上初の入団1年目から23年連続勝利の偉業とともに、交流戦歴代最多の通算29勝目を挙げている。

 ソフトバンク・有原航平も、交流戦は日本ハム時代を含めて今年6月10日の中日戦まで登板19試合で9勝をマーク。ソフトバンク移籍後も登板6試合で3勝0敗と交流戦男の名にふさわしい実績を残している。

 交流戦もいよいよ大詰め。今年は誰が交流戦男の称号を手にするか、最後まで目が離せそうにない。

久保田龍雄(くぼた・たつお)
1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。最新著作は『死闘!激突!東都大学野球』(ビジネス社)。

デイリー新潮編集部

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