「石ころ避けて“汚物”に手を出し」 山尾志桜里氏に酷評された玉木「国民民主」の醜態

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会見しない方がベターだった

 その後、いったん政界を離れたが、玉木氏からの誘いを受け、参院選にチャレンジすることとなった。それから前述の通り、党内外から批判や不満が噴出し、玉木氏が山尾氏に公の場で説明することを求めていた。

 そのようにして実現した今回の会見、記者からの質問は不倫問題に集中した。

 これに対して山尾氏の説明は極めてわかりにくいものだった。不倫が報じられた8年前の時点と、スタンスは変わらないと言うから、どうやら不倫関係ではなかったという主張らしいのだが、表現が回りくどく、結果として記者たちの攻撃性を増すことに。また、相手の元妻が自殺したことについては「事情を知らない」などとし、詳しい説明を避けたため、逃げている、あるいは冷たいといった印象を広めることとなったのである。

「わざわざ会見を開いたわりには話せないとか言及できないことが多く、何のために出てきたのかなと首を傾げてしまったほどです。私生活と仕事は別という考え方もあるでしょうが、一方で政治家は全人格を問われるという考え方もある。不倫は私生活の領域の話とはいえ、不法行為でもあります。その点を指摘されることは当然理解したうえで再チャレンジを決意したはずで、会見は消化不良で物足りない印象ばかりが残りました。この程度の説明なら会見しない方がベターだったんじゃないの?といった声すらありましたね」(同)

同席しようか迷ってる

 この会見後、国民民主は公認しないことを公表した。玉木氏は決定について「山尾氏が立候補の会見をしてあいまいな受け答えになることが本人と党にとってプラスになるのかどうか、世の中のさまざまな反応も含めて慎重に見極めていたのが正直なところだ」などと述べたが……。

「山尾問題はこのところの玉木氏にとって頭痛の種だったことは間違いありません。会見についても玉木氏自身、“同席しようか迷っている”と話していたそうです。そうしなかったのは、不倫疑惑が報じられた過去がある2人が並ぶのはお笑い種そのもので避けるべきだという判断が下ったためと聞いています」(同)

 もっとも、党の決定に怒りが収まらないのは山尾氏だ。山尾氏は憤りを隠さず、厳しい党批判のコメントを発表した。

「大変残念だ。おとといの記者会見のあと、24時間もたたないうちに性急な結論をちょうだいしたことには正直驚いた。『有権者、全国の仲間、支援者からの十分な理解と信頼が得られない』とのことだが、公党の判断理由として有権者に説得力を持つものなのか疑問もある」「正式な公認内定を受けても党の都合で排除されてしまう政党では、志のある人も今後、立候補の決断にちゅうちょしてしまうのではないか。国民民主党には感謝しつつ、その統治能力には深刻な疑問を抱いているので、今後は一線を画させて頂きたい」

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