ホラー映画の撮影現場でヒルが足を登ってきた…スタッフが血まみれになった舞台裏
恒松祐里インタビュー
今年、配信ドラマ「ガンニバル」シーズン2で強烈なインパクトを残した俳優・恒松祐里(26)は、とにかくアクの強い役が似合う。ネットの都市伝説を映画化したホラー映画「きさらぎ駅」で主演し、その続編「きさらぎ駅 Re:」(永江二朗監督)が6月13日に公開された。「まさか」だったという続編の舞台裏や、子役時代から役者を続けての思い出を聞いた。
***
【写真】「スタイル抜群」「おっとなぁな雰囲気」…恒松祐里が披露した妖艶ドレス。アザーカットも
静岡県の私鉄のとある駅「きさらぎ駅」で電車を下りた女性が行方不明になってしまう。この都市伝説をベースにした2022年のホラー映画「きさらぎ駅」で、恒松は「きさらぎ駅」を卒業論文にしようと調べていき、本当にきさらぎ駅で降りて異世界に閉じ込められてしまう大学生・堤春奈を演じた。
「前作が、続きがありそうなラストだったので、クランクアップした時、皆で冗談半分に『続きができるかもね』と笑っていたら、本当に続編になりました(笑)」
「きさらぎ駅 Re:」では、3年前に異世界に取り残された春奈は元の世界と違って時間が止まっている。3年前に春奈に助けられて異世界から戻ってきた高校生の宮崎明日香(本田望結)が、春奈を救おうときさらぎ駅から異世界に飛び込む。くすんだ映像の中で、春奈のトレードマークの緑の衣装を着た恒松の凛としたオーラが引き立つが、自身はホラーが苦手だという。
「怖いことって、勝手に想像がふくらんでいってしまうんですね。例えばお風呂でふと目をつぶって『誰かいるんじゃないか』って思い始めると目を開けるのが怖くなるんです。ただ今回の『Re:』の脚本は皆で異世界を抜け出そうと挑んでいく展開がゲームのようで、読んだ時から『絶対面白いな』と思えました」
春奈と明日香は一緒に異世界に閉じ込められていた人々とともに脱出を試みるが、途中で失敗する度にきさらぎ駅に戻ってきてしまい、ループが繰り返される。「台本に『アルマゲドン』のように歩く、って書いている箇所があって、望結ちゃんや皆と『こうだよね?』って堂々と歩く練習もしました」とフランクな現場だったが、自然の中での撮影ではホラーさながらな経験もした。
「撮影は夏でしたが、線路の上を逃げていくシーンで足元にヒルがたくさんいて、足を登ってくるんです(笑)。しかもループする同じシチュエーションで何度も撮影するので場所を変えるわけにもいかなくて。血を吸われたり、衣装に血がつかないようヒルを追い払ったりするのに皆必死で、スタッフさんも血まみれになっていました」
[1/2ページ]