「離婚会見の席でもずっと手を握っていた」…元夫「千葉真一」が語り尽くした「野際陽子」との“本当の仲”
娘が「じゃあ離婚すればいいじゃん」と
〈結婚3年目には、女児が生まれた。ヤンチャな夫と、それを支える賢妻。そんなイメージが定着し、いつしか「おしどり夫婦」と言われるようになった。が、歯車がきしみ出したのは、結婚10年を過ぎた辺りか。千葉は事業に失敗し、多額の借金を抱える。また設立した芸能事務所「JAC」の経営に奔走し、ほとんど家には帰らなくなった。そして1994年、2人は離婚会見に臨むのだ〉
あの時はね、(借金逃れの)「偽装離婚」なんて書かれたんだ。
でも、ホントは違くてね、俺がアメリカに行って、映画で勝負したいと思って、反対を押し切ったんだよ。
もちろん家族で行こうとしたよ。陽子には、「お前、一緒に行って、アメリカでやってみないか」と勧めた。でも、陽子はずっと考えた末に、「アメリカでは、主婦としてはやれても、女優は出来ない。女優はやめたくない」。
そこに19歳だった娘の樹里(女優・真瀬樹里)が「じゃあ離婚すればいいじゃん」と言ったんだ。お互いに夢を追うべきだよ、と。だから、憎んで別れたワケじゃない。会見の席でも、俺はずっと陽子の手を握っていたしね。
10種類のスパゲッティソース
〈皮肉なことだが、それと相前後して、野際は女優として円熟期を迎えていた。とりわけドラマ「ずっとあなたが好きだった」で息子「冬彦さん」を溺愛する母役の“怪演”は、大きな話題となった〉
別れた後の陽子を見て、やっぱり家庭に入る女じゃなかったんだな、としみじみ思ったね。結婚している頃は、女房としての責任、というのがあったのかもしれない。
俺が後輩なんかを連れて家に帰るでしょ。すると、大量のスパゲッティをゆでるの。それで、トマトソースとか明太子ソースとか、10種類くらいのソースを作るんだよ。
納豆に刻みのりを和えた和風パスタとか。あれもこれも買ってきて、一生懸命準備をしていたね。それでみんなが好き好きのソースをスパゲッティにかけて食うんだよ。これはもう絶品。それを見ながら、陽子は楽しそうに赤ワインを呑んでいたな。
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