「ヒルナンデス!」終了説が急浮上 出演者は豪華でも「水卜アナ」の異動以来、一向に上がらない視聴率
三冠王という看板
「2024年の年間と年度の視聴率は、テレ朝がゴールデン(19~22時)、プライム(19~23時)、全日(6~24時)でトップの三冠を奪取しました。営業からは『やはり三冠王のセールス力は偉大で、テレ朝に相当持っていかれた』という声が上がってきたそうです」
コア視聴率は一般には公開されていないから、個人や世帯の視聴率で三冠王と宣伝したほうが効果があるということか。
「加えて、コア視聴率から外れていたM3層(50歳以上の男性)とF3層(50歳以上の女性)のうち“アクティブ3層”と呼ばれる会社で重要な役職に就いている50歳から65歳の層は若者よりも購買力がある。ですから、コア視聴率だけではスポンサーに訴えられないということです」
ヒザを打つ中高年も少なくないのではないか。かつて「あぶない刑事」シリーズでセクシー大下こと大下勇次(柴田恭兵)が「中年の好奇心をなめんなよ!」と言ってのけたことがあったが、中高年の購買力をなめんなよ!と。
「そういうことになります。ともあれ『ヒルナンデス!』は視聴率の区分では全日にあたり、1日18時間のうちの2時間、全日の視聴率の11%を背負っていることになります。日テレの他の帯番組、夕方の『news every.』と夜の『news zero』は共に同時間帯で首位。朝の『ZIP!』と午後の『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ制作)は首位を競っていますが、『ヒルナンデス!』だけが大差をつけられた3位なのです。これではテレ朝から全日の一冠すら奪い返すことはできません」
それにしても、日テレはよく14年間も「ヒルナンデス!」を放っておいたものだ。
費用対効果
「視聴率を取るためなら『全部やれ!』と社員を鼓舞して日テレをトップに立たせた氏家齊一郎会長(1926~2011)が病に倒れ、役員たちの間で内紛が勃発する中で企画されたのが『ヒルナンデス!』で、初回放送の3月28日に氏家会長は亡くなりました。前番組の『おもいッきりテレビ』の視聴者層が3層中心だったため、これを若返らせるために当時40代だった南原をMCに抜擢し、パネラーには有吉弘行、アンジャッシュ・渡部建、ローラなど勢いのある若手を起用したんです」
今も「ヒルナンデス!」の曜日レギュラーはけっこう豪華だ。
「当初の方針が変わっていないからです。生見愛瑠や木村昴、いとうあさこ、チョコレートプラネット、佐藤栞里、やす子など、この番組でブレイクしてゴールデンで活躍するようになったタレントは少なくありません。ただ、曜日ごとに4~5人ものレギュラーが必要とは思えません。スタジオで喋っているだけでも2時間くらい持ちそうなメンツなのに、番組の開始当初からロケが主体でほとんどがVTRという構成です。スタジオの尺は2時間の放送のうち10分もない。ロケは撮影、編集、ナレーションや音楽などを入れるMAといった工程があるので費用的にもかさみます。それに加えて曜日レギュラーがたくさんいる。当然『こんな豪華な出演者と潤沢な制作費で個人視聴率2%しか取れないんですか?』といった声も上がり始めるわけです」
レギュラー出演者が次々と卒業したのもそのせいだろうか。
「どうでしょうね。南原も還暦を迎えたことですし、ここはテコ入れよりも番組を終了してさっぱりしたほうがいいという考えはあると思います」





