「ご結婚に反対する宮中の人たちがいて…」 ご成婚32年 「雅子皇后」を襲った中傷・陰口 それを流した“犯人”とは
6月9日で、ご成婚32年を迎えられた、天皇・皇后両陛下。ここまで歩まれた道のりは、決して平坦ではなく、むしろ苦難の連続であった。
【写真】スーツをビシッときめる雅子さま 2年間の英国留学を終え、帰国した際のレア写真（1990年、成田空港） 雅子さまこれまでの歩み
雅子皇后は、ご結婚前、外務省で世界を飛び回られてご活躍だった。“日本一の旧家”である皇室にお入りになるに当たっては、そのギャップから危惧する声も出、また、それを否定的に見る向きからは、さまざまな中傷・陰口が流されていたのもまた事実である。言わばこの32年間はそうした声との戦いの年月でもあったと言って良い。
「週刊新潮」では、1993年1月19日のご婚約時、皇室の周辺を取材し、そうした声について考察している。以下、それを再録し、この30年余り、雅子さまを苦しめてきたものは何か、振り返ってみよう。【前編】では、「アメリカ在住時代にボーイフレンドがいた」「着ているコートが高級すぎる」といった誹謗中傷について詳報した。【後編】では、こうした中傷・陰口を流した“犯人”は誰かについて分析する。
【前後編の後編】
（以下は、「週刊新潮」1993年1月28日号記事の再録です。当時の記事のため、記事中の敬称は平成のものです。文中の「皇太子殿下」は現・天皇陛下、「皇太子妃殿下」は現・皇后陛下のことを差し、同じく「皇太后陛下」は香淳皇后、「天皇陛下」は現・上皇陛下、「皇后陛下」は現・上皇后陛下のことを指します。また、ご結婚前の記事のため、文中の「小和田さん」は現・皇后陛下のことを差します）
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ある宮妃も…
無責任な中傷・陰口を流しているのは、いったい、誰なのか。
「小和田さんが皇太子妃になることに反対している、宮中やその周囲の人たち。ある宮妃も小和田さんには反対していると聞いています」
という人もいるけれど、むろん、これだって確とした話ではない。ただ、こうした中傷や陰口が出てくるのは、小和田さんが旧来の宮中の人たちとは全く違った育ち方や考え方の持主だから、ということは言えるかもしれない。
それだけに、皇室に新しい風を吹き込んでくれるのではないか、という期待も出てくる。
「私は今回のご結婚によって、皇室が変ることを望んでいるんです」
と、浜尾氏も言う。
「天皇陛下も皇太子殿下も、国民と苦楽を共にするとおっしゃられるのは大変結構ですが、それをアクションで示していただきたいと思うんですね。これからの皇室は、日の当らない人に目を向けるべきです。国民と共に苦の部分も共有しているというお姿が国民の目に映れば、皇室のイメージも変わると思うんです」
ただし、それを実行に移すにはネックがあって、
「宮内庁の問題が大きいですね。大好きな言葉が、“それは前例がない” ということなのですから」
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