自分なしでは動かない「強烈な居場所」が欲しかった 「宗教2世」が風俗店の経営者になった理由

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まりてん・インタビュー第5回

 風俗サイトの総選挙で全国1位に輝いたことがあるインフルエンサー・まりてん(34)。「強烈な居場所」を求めて、風俗店の経営者だったこともある。現在は、風俗嬢をやりながら、YouTubeチャンネルの運営もするなど、マルチに活躍中だ。最近、感じた「手放す勇気」とは。(全5回の第5回)

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 大学時代に風俗嬢として働きましたが、卒業後は一般企業への就職が決まり、3年ほどサラリーマンとして働きました。でも、会社を辞めて、また風俗嬢に戻りました。働いてみて、「やっぱり違うな」「風俗の方が楽しい」と感じたからです。

 社会に出たら社会が自分を必要としてくれて、居場所ができるんじゃないかと思っていましたができませんでした。幼少期から続く「足元がぐらついている」感覚は、解消されなかったんです。

 風俗嬢として働く一方で、風俗店を経営する準備も始めました。なぜ、経営者にこだわったかというと、自分なしでは動かない組織を作ろうという思いがあったから。強烈な「居場所」が欲しかったんです。

 お店は成功して、年商2億円までいきました。人より努力するし、人より休まないし、人より行動量が多い、だから成功したと思います。当時、経済メディア「NewsPicks」が起業ブームを煽っていて、「成功とは何か」を追う時代だったことも影響しました。

 ただ、3年弱でお店を離れることになりました。「居場所作り」というモチベーションだけだったので、徐々に心が折れていったんです。毎日、酒浸りになったり、ツイッター(現・X)のアカウントを急に消したり、荒れた生活を送るようになりました。

 そして、めちゃくちゃな行動をするようになり、ついに入院することになったんです。

 ただ、この時、経営者の経験をしていて本当によかったですね。やり切って、行動をたくさんして良かったな、と思っています。それで、たぶん精神的にすごく健康になることができました。

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