「物流が止まっているのに、小泉さんは何を言ってるのか」 備蓄米が届かない背景にドライバー、精米工場の不足 「最初に備蓄米を買ったのはなんだったんだ」
「値段が下がったとしても、せいぜい300円程度」
「小泉農水相は“まずは熱過ぎるコメのマーケットを冷ます”と随意契約による備蓄米の放出を正当化しています。実際、全国のスーパーで先月25日までの1週間に販売されたコメの平均価格は5キロ4260円(税込)と前の週から25円下落し、3週間ぶりに値下がりに転じました。ですが、現実に備蓄米が市中に行き渡らなければ、今後の効果は極めて限定的になるのは明らか。特に、価格帯の異なる銘柄米の値段はほぼ下がらないでしょう」(前出の経済部デスク)
スーパー「アキダイ」の秋葉弘道代表もこう語る。
「連日お米を食べる様子や炊き立てのご飯がテレビに映るせいか、お米の販売量自体が増えています。ウチだと普段の120%ぐらいになっています。それに、今あるお米の在庫はすでに高値で仕入れたものです。値段が下がったとしても数百円、せいぜい300円程度だと思いますよ」
元農水相が進次郎氏を批判
コメの値段が下がらなければ国民の期待が失望に変わるのは自明だが、すでに厳しいまなざしを向けているのが農水族である。特に、野村哲郎元農水相(81)は先日、「ルールを覚えてもらわないといけない。森山(裕)先生からチクリとやっていただきたい」と語り、小泉農水相が党の農林部会に諮らず、備蓄米の随意契約に踏み切った点を批判し話題を呼んだ。
農水族のドン、森山幹事長(80)本人に話を聞くと、
「小泉さんがルールを守っていないわけではありません。大きく政策が変わる場合は与党としてもいろいろ考え方を申し上げなければなりませんが、今は安い米をどうスピーディーに届けるかが一番大切です。政府は執行権を持っていますし、今回は別に問題ないと私は思います」
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