「地球5周分のガソリン代を計上…」 “汚物まみれ”と評された山尾志桜里氏が「ガソリーヌ」になるまでの疑惑の履歴書
【全2回(前編/後編)の前編】
備蓄米についての「1年たったら動物のエサ」発言など、自身の不倫報道すらものともしなかったはずの玉木雄一郎・国民民主党代表による、党の勢いに水を差すオウンゴールのような言動が目立ち始めている。
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その「ケチのつき始め」の一つが、来たる参議院選挙の候補者選びだったのは間違いない。発表された4人の候補者が、同党と縁の深いベテランカメラマン、堀田喬氏から「汚物まみれ」とまで評される事態となっているのはすでにお伝えした通りだ(【関連記事】“汚物まみれの四人衆” 国民民主党を酷評したカメラマンが本音を明かす 「こんな候補しか立てられないのは、それだけ人材がいないってこと」 榛葉幹事長の見解は)。
堀田氏は、党の定例会見で「汚物まみれ」と発言した真意を問われて、上の関連記事で次のようにコメントしている。
「発言の真意も何もないよ。だって山尾(志桜里)なんて、相手の奥さんが自殺までする不倫騒動を起こしただけじゃなく、“地球5周分”のガソリン代を事務所経費として不正計上したり、国会議員に交付されるJRパス(特殊乗車券)を繰り返し不正使用するなどやりたい放題。だけど彼女は、それらが発覚しても一度たりと会見を開いたことがないんだから、ヒドいもんだよ」
週刊新潮が報じた「地球5周分のガソリン問題」
玉木代表との共通項ということからもっぱら「不倫」に注目が集まりがちだが、堀田氏の指摘している「地球5周分のガソリン代」他、議員活動に関わる問題のほうが重要だ、といった意見もネット上では見られる。不倫は私生活の話だが、こちらはまさに「政治とカネ」問題に直結するからだ。
もっとも、この件が週刊新潮のスクープ記事により表に出たのは2016年。9年も昔の話になるので、何があったのか知らない、あるいは「ガソリーヌ」というあだ名くらいしか記憶にない、という方も多いことだろう。このあだ名、彼女の議員時代の「ガソリン代不正使用」疑惑に基づくものである。
そこで、以下、当時の記事をもとに「地球5周分のガソリン問題」を見てみよう(「週刊新潮」2016年4月7日号、4月14日号、4月21日号をもとに再構成しました)。
小沢一郎が目を付けた
2016年春、民進党所属の2期目の衆議院議員だった山尾氏(当時41)は、野党ながら注目される議員の一人だった。2月半ばに話題となった「保育園落ちた日本死ね!!!」という匿名ブログを材料に、国会で安倍晋三首相を追及する様が評判を得ていたからだ。
この段階での略歴をまとめれば以下の通りとなる。
少女時代にミュージカル「アニー」の主役として活動し、東京学芸大学附属高を経て東大法学部へ。在学中から法曹界を志し、司法試験に2002年、都合7度目で合格した。2年後に検事として任官し、東京地検、千葉地検、そして名古屋地検岡崎支部に勤務。そんな彼女に目を付けたのが、当時は民主党代表だった小沢一郎氏だ。
「前任の候補は、覚醒剤取締法違反罪で起訴されて有罪が確定した男。そのイメージを払拭するためには、“清廉な、できれば女がいい”と小沢さんは言っていました」(地元政界関係者)。
このラブコールに、
「検事として犯罪のない世の中へ変えることに限界を感じ、政治の世界を志した」
と応えた山尾氏は3年強の検事生活に別れを告げる。
2009年8月の政権交代選挙で愛知7区から出馬し、初当選。3年後の総選挙では落選するも、14年総選挙で2期目の当選を飾った。当時、同い年の夫、そして5歳の男の子と暮らしていた(注・のち離婚)。
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