ジョニー・デップ勝訴から丸3年 DV被害主張のアンバー・ハードは双子の母に…父親は“変人”ビリオネア?

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アンバー・ハードの双子の父親とは

 実は、ハードもまた、現在スペインに身を置いている。

 デップとの裁判に負けると、彼女はすぐにひとり娘を連れてアメリカを脱出し、マヨルカ島の賃貸物件に住居を構えた。テキサス州オースティン郊外に生まれ育ったハードは、子供時代、建築業者だった父が国境を越えて労働者を雇いに行くのに何度か付き合ったことがあり、その時の経験からスペイン語を話すことができるのである。

 国外脱出した当時は女性の恋人がいたが(ハードは以前からバイセクシュアルを公言しており、デップと知り合った時には女性の事実婚相手がいた)、その後誰か特別な相手ができたのかどうかはわからない。

 現在はマドリッドに家を所有。妹ウィットニー・ヘンリケス(彼女は既婚、子持ちでヘンリケスは夫の姓)だけは時々アメリカから訪ねてきているようだが、デップと結婚していた頃に親友だった人たちとは、ほぼ縁が切れている。

 そんな中で、ハードは最近、男の子と女の子の双子を新たに迎えた。第一子は代理母を使っての出産で、おそらく今回もそうだろう。第一子同様、父親は不明のままながら、イーロン・マスクだと多くが信じている。

アンバー・ハードとの受精卵“破棄”を希望していたイーロン・マスク

 デップとの離婚後、ハードとマスクが交際したのは公が知るところ(実際には、デップと結婚していた頃から不倫関係にあったことが裁判中にわかっている)。

 交際中のどこかでふたりは受精卵を作り、ある時マスクが破棄したいと言い出して、法的争いとなった。それは、今は亡きハードの母が、生前、ハード姉妹の親しい人物に話したことだ。

 デップとの離婚時、財産分与の交渉で700万ドルを手にしたとはいえ、もう5年も仕事をしていないハードがなぜ3人もの子供をもうけ、マドリッドに不動産まで購入して優雅に暮らしているのかは謎である。そもそもハードはどんなビザでスペインに滞在しているのか――。

 それは、本当に双子の父親が、ビリオネアであり、複数の女性との間に合計14人の子供を持つと言われるマスクなのだとすれば、説明がつくのかもしれない。

ジョニー・デップは“復活”できるのか

 デップもハードもいま、同じスペインにいるわけだが、お互いが連絡を取り合うことは、まずありえない。

 デップに暴力を受けていたと公言した後もハードがまだよりを戻したがっていたことも裁判でわかっているし、今でもハードは彼を取り戻せるならそうしたいのだろうけれども、もはやその可能性はゼロだ。デップは、裁判中もハードの目を見ることすら拒否していたのである。

 デップは6月9日で62歳になる。一方、ハードは先月39歳になったところ。ハリウッドの男女差別を考慮しても、キャリアにおいて両者とも難しい局面を迎えている。なにより、ふたりは「とてつもない泥仕合」を世間に見せてしまったという“ハンディキャップ”を負っているのだ。

“自業自得”だったほうはともかく、犠牲者だったほうが未だに苦しまされている現状は、どうなのだろうか。3年という節目を機に、新たな展開があることを願いたい。

猿渡由紀(さるわたり・ゆき)
神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒業。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場リポート記事、ハリウッド事情のコラムを、『シュプール』『ハーパース バザー日本版』『バイラ』『週刊SPA!』『Movie ぴあ』『キネマ旬報』のほか、雑誌や新聞、Yahoo、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

デイリー新潮編集部

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