「“オンラインカジノ問題”とは一線を画す」 MIXIが展開する「スポーツベッティング事業」の意外な現状
スポーツベッティングの社会的意義
若年層がメインの顧客層となる「モンスト」とは違い、“いくつになっても楽しめる”分野なのだという。
「みんなで同じスポーツを見ながら賭けることでわっと盛り上がる。海外では当たり前のようにやられていることを、日本でももっと取り入れられないかなと思いまして。年齢を重ねるほど、旧友と会う頻度ってどんどん減ってしまうと思うのですが、インターネット上で人と繋がって、一緒に盛り上がれるサービスを日本でもできればと」
そしてそれは社の理念とも合致していて、
「人が集まって盛り上がる機会をつくることこそ、当社が最も大事にしていることです。ですから単なるベッティングではなく、『ソーシャルベッティング』という呼び方を重視しています」
昨今では著名人のオンラインカジノ問題が話題になり、ベッティング自体にネガティブな印象を持つ層も一定数いるようだが、スポーツ振興など、社会的意義も大きいと木村社長が言う。
「こうして経済が循環するということは、スポーツ振興に貢献できている面もあると考えています。たとえば、教員の負担軽減を目的に部活動の地域移行が促進されていますが、財源不足で文科省も対応に苦慮しているのが実情です。そこで公営競技の収益をそのような取り組みの財源にできないか。私が委員長を務める経済同友会の『スポーツとアートによる社会の再生委員会』ではそうした提言や働きかけも行っています」
〈有料記事【「『mixi2』をどうマネタイズするか」「ベッティング事業に注力する理由」「『モンスト』の次なる狙いは」 森永康平氏が暴く「株式会社MIXI」の知られざる経営の実態】では、そんなスポーツベッティングの事業の詳細や、売上の大半を稼ぐ「モンスト」の実態と今後の戦略、さらに昨年末にローンチされて話題を呼んだ「mixi2」の戦略などについて、経済アナリストの森永康平氏の直撃によって明かされている。〉
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