社員の繋ぎ止め? 巨額赤字でも「フジテレビ」夏のボーナスは前年比「マイナス8%」 ライバル局幹部は「優しい会社だな(笑)」

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 いわゆる「中居問題」で揺れ続けるフジテレビ。目下、6月25日の株主総会をどう乗り切るかが喫緊の課題となっている。また、先日公表された昨年度の決算は巨額の赤字を計上した。そんな折も折、従業員に対して今年度上期のボーナスが通知された。その額を見て、当のフジ社員、そして他局の幹部が感じたことは……。

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328億円の赤字

 フジテレビは5月16日、2024年度の決算を公表。それによれば、前年度の36億円の黒字から一転、328億円の巨額の赤字に転落したという。もちろん一連の「中居問題」による、CM差し止めの広がりが大きい。同問題に関しては、第三者委員会の報告書が提出されたが、中居氏がこれに反論。そして、親会社のフジメディアホールディングスは、株主のダルトンが提案した人事案を拒否した。株主総会を無事乗り切れるかどうかが課題である。

戦々恐々としていたが

 そんな折も折、5月19日にフジテレビは社員向けに、今年度上期の賞与額を提示した。

 これを見て、

「割と出たな、と胸を撫でおろしました。あれだけの赤字だったので、みな戦々恐々としていたんですが…」

 と、当のフジの社員が語る、その額とはどのようなものだったのか。

 別のフジ関係者によれば、

「概ね、入社10年前後の30代で、平均的な評価だった場合、もらえる額は75万円ほどです。これは前年同期比でマイナス35%ほどの削減額となりますね。この世代で、前年は120万ほどだった上期のボーナスが、今年度は50万円減の75万円ほどとなるというわけです。他のステージでも削減幅は概ね同じようなものとなっています」

期末奨励賞

 これに加えて、賞与本体以外の支給もあったという。

「功労金が10万円ほど付きます。さらには、『期末奨励賞』も上乗せされました。これは毎年、年度末に出されているものですが、昨年は給与の1カ月ほどだったのが、今年は2カ月分くらい出た。これらも合わせれば、支給の総額は150万円ほどで、前年同期比はマイナス8%程度となります」

 300億円超の赤字でありながら、前年比での削減幅は、最終的には1割にも満たない。なるほど、確かに意外な結果だ。それだから、前出の社員も、「社内はみな喜んでいる」と証言するのである。

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