やはり「伊藤博文」は頭が良かった! 日露戦勝で浮かれる日本政府に提出した「意見書の内容」

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 なぜ日本は「大東亜共栄圏」という誇大とも思える広域秩序構想を立てたのだろうか。日露戦争での勝利が、その一里塚となったと指摘する歴史家は多い。戦勝によって満蒙権益を手に入れた日本は、その後、それを維持拡大するために満州事変、そして大東亜戦争へと突き進んでいった。

 しかし戦勝直後に、そのような日本の姿勢を危惧し、強く戒めた政治家がいた。元老・伊藤博文である。近代史家で、駒澤大学教授の熊本史雄さんの新刊『外務官僚たちの大東亜共栄圏』には、もし伊藤が1909年に暗殺されなければ、その後の日本の運命は大きく変わったかもしれないと思わせる史実が紹介されている。...

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