「吉沢亮」主演映画「国宝」が公開前から異様な高評価 泥酔“ベロベロ事件”を早くも払拭か?

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 俳優の吉沢亮(31)が絶賛されている。6月6日公開予定の主演映画「国宝」(監督・李相日)での演技である。7月には同じく主演映画「ババンババンバンバンパイア」(監督・浜崎慎治)も公開予定で、この秋にスタートする朝ドラ「ばけばけ」(NHK)への出演も発表された。これで“あの話”も完全払拭か。

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 映画「国宝」は同じく映画化された「パレード」や「悪人」などで知られる吉田修一氏の同名小説が原作だ。物語の舞台は戦後から高度経済成長期にかけての日本。任侠の一門に生まれながら幼くして天涯孤独の身となった喜久雄(吉沢)が、歌舞伎役者に引き取られて女形として芸の道に人生を捧げる物語だ。上方歌舞伎の看板役者・花井半二郎(渡辺謙)に天賦の才能を見出された喜久雄は、半二郎の息子である半也(横浜流星)のライバルとなっていく――。業界関係者は言う。

「歌舞伎に馴染みがない方は、宮藤官九郎さんが脚本を書いたドラマ『タイガー&ドラゴン』(TBS)をイメージすればわかりやすいかもしれません。クドカンのドラマは落語界が舞台で、ヤクザの長瀬智也がひょんなことから噺家の大御所(西田敏行)の弟子となり、その息子(岡田准一)とともに切磋琢磨するというコメディでした。一方、『国宝』の原作は芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞しており、作者の吉田さんは3年間にわたり黒子を纏って楽屋から舞台裏に入り浸ったそうです。吉田さんの取材のために黒子を作った4代目中村鴈治郎さんは映画にも出演しており、歌舞伎指導も担当しています」

 その鴈治郎が映画を見て感動していたという。

吉沢の代表作になる

「鴈治郎さんだけではありません。試写を見た人が揃って『他の映画が霞むくらい凄すぎる』と言っていますし、気の早い人は『今年の日本アカデミー賞、総なめ間違いない』とも。中でも“この世ならざる美しい顔をもつ喜久雄”を演じた吉沢を絶賛する声が多いですね。とうとう代表作ができたと」

 吉沢といえば、2017年公開の映画「銀魂」(主演・小栗旬、監督・福田雄一)で演じた沖田総悟役が原作ファンからも支持され、19年前期の朝ドラ「なつぞら」ではヒロイン(広瀬すず)の相手役を演じて人気に。同年公開の映画「キングダム」(主演・山崎賢人、監督・佐藤信介)では秦王・嬴政(えい・せい)と漂の一人二役の演技が評価され、ブルーリボン賞の助演男優賞と日本アカデミー賞の最優秀助演男優賞を受賞している。さらに、21年には渋沢栄一を演じた大河ドラマ「青天を衝け」で主演……と出演作品には事欠かない。

「大河は主演でしたが、他の作品では脇役が多かった。しかし、『国宝』では渡辺と横浜に加え、永瀬正敏、田中泯、高畑充希、寺島しのぶなどを脇に置いての主演ですし、希代の女形という役もはまっています。しかもカンヌ国際映画祭の監督週間への出品も決定しています。これこそ代表作と言っていいでしょう」

 そして秋からは「怪談」で知られる作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルにした朝ドラ「ばけばけ」への出演も発表された。

「吉沢は来日したヘブン(モデルはハーン)を公私共にサポートする英語教師役だそうです。そのため『国宝』で歌舞伎の所作を学びつつ、『ばけばけ』で英語の勉強も並行して行っていたそうで、ずいぶん苦労したようです」

 吉沢自身、「ばけばけ」の公式サイトにコメントを寄せている。

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