ピーク時の交換高は「4797兆円」…手形・小切手の廃止に専門家は「経営者の矜持が失われないか」「手形詐欺は犯人にも高度な知識が必要だった」
第1回【2026年度末で「手形」と「小切手」が廃止の衝撃…680億円の巨額“絵画取引”のウラで手形と小切手が飛び交った「イトマン事件」を振り返る】からの続き──。似た機能を持つ手形と小切手だが、詳細を見ると微妙に異なる。まず安心感が強いのは小切手のほうだろう。(全2回の第2回)
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銀行の当座預金に残高がなければ、小切手を振り出すことはできない建前だ。受け取る側も小切手なら即座に現金化することができる。
一方の手形は、支払い側の手元に資金がなくても振り出すことが可能。...