「元気におしゃれ、きっと喜んでくれている」 77歳・柏木由紀子、最愛の夫からの忘れられない言葉

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「着物が素敵だった」

――坂本さんとの間で交わされた、覚えている言葉やエピソードはありますか。

 男性にしては珍しく、髪型や洋服について「似合っているよ」とか「着物が素敵だった」と言ってくれる人でした。そう言ってもらえると、「次はこんな服、着てみようかな」「髪型変えてみようかな」って思えましたね。

――言葉にしてもらえると嬉しいものですよね。

 そうですね。無関心よりは、言葉にしてくれる方が断然、嬉しいです。

――坂本さんからもらったもので大切にしていることはありますか。

 家族で集まると、いつも笑いが絶えない家族でした。それが今でも子どもたちに受け継がれていて、人が集まるのが好きなんです。クイズをしたり、ドレスコードを決めたりして、楽しい時間を作る。パパがいたらそういう時間を大切にしていただろうなって思います。

――今までファッションや美を意識してきたのは、やはり坂本さんの存在があったからでしょうか。

 そうですね。おしゃれをすると気持ちが明るくなるんです。亡くなった直後は黒い服ばかり着ていた時期もありましたが、仕事を始めて明るい服を着るようになって、気持ちも少しずつ明るくなりました。ファッションって、心も元気になるんですよね。

――今後チャレンジしてみたいことはありますか。

 ファッションも好きですが、好きなアイテムを作るのも楽しいですね。今、ひとつバッグのアイデアがあって、それを形にしたいと前向きに動いています。それが目標であり、楽しみです。

――今、幸せを感じていますか。

 はい。今までいろんなことがありましたが、娘たちも幸せに暮らしています。私もこれからは楽しいことをいっぱいしよう、楽しい毎日を過ごそうと思っています。

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 第1回【おしゃれファッションで注目 77歳・柏木由紀子が明かす 新しいことに挑戦できる理由】では、SNSで多くのファンを持つ柏木が普段から心がけていることを語っている。

柏木由紀子
1947年、東京都出身。64年、松竹映画「明日の夢があふれてる」で女優デビュー。71年に歌手・坂本九さんと結婚し、二児の母に。夫を亡くした後も女優業を続けながら、エッセー執筆や講演など幅広く活動。近年はSNSを通じて等身大の暮らしやファッションを発信している。

デイリー新潮編集部

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