「“娘は臨港署に殺された”と訴えるのも無理はない」 川崎・女性死体遺棄事件、遺族を支援する元刑事が憤慨 「事件性ナシとの前提で対応していたとしか思えない」

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「事件性ナシとの前提で対応していたとしか……」

 死体遺棄容疑を認めた白井容疑者はその後、事件の詳細を語っていない。

「なので岡崎さんがいつ、どのような形で亡くなったかはまだ分かりません。が、県警がストーカー事案として対処していれば、岡崎さんは命を落とさずに済んだかもしれません。4月に白井がきょうだいの暮らすアメリカに渡り、遺体発見を機に、きょうだいの説得で帰国するといった体たらくにもならなかったでしょう」

 結果的に、白井容疑者は自らの意思で帰国し逮捕されたのだ。

 こうした状況に、岡崎さんの親族を支援する元兵庫県警の飛松五男氏は憤りを隠さない。

「岡崎さんの父親が“娘は臨港署に殺された”と訴えるのも無理はありません。岡崎さんが避難先の祖母宅からいなくなった2日後、祖母宅のガラスが割れていたのに写真すら撮らず、指紋も採っていない。岡崎さんの親族が白井容疑者のストーカー行為の動画などを提供しても動きませんでした。警察は事件性ナシとの前提で対応していたとしか考えられません」

 今後も、飛松氏は捜査が適正だったかを検証し続けるという。

 後編【「彩咲陽さんと付き合えたのは、母親の金を使ったから」 川崎・女性死体遺棄事件、白井容疑者は「ボンボンで、悪さをしてもとがめられなかった」】では、白井容疑者が起こした過去の“ある事件”と、母親に甘やかされて育ったという家庭環境について詳しく報じる。

週刊新潮 2025年5月15日号掲載

「川崎ストーカー死体遺棄 元ラッパーを増長させた『母親』と『高1時代の事件』」より

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