カブス「鈴木誠也」打撃好調でも「108人中82位」の不安材料…「ゴールデングラブ賞」5回の名手に何が
すでに9本のホームラン
カブス・鈴木誠也(30)が5月5日(現地時間。以下同)、ジャイアンツ戦で「3番DH」でスタメン出場し、5打数1安打2打点と3試合ぶりに安打を放った。2日のブルワーズ戦はカブスが10対0で快勝したが、やはり「3番DH」で出場した鈴木に対するブルワーズ投手陣の攻め方は、前日の同カードとは全く異なるものだった。
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「ブルワーズ先発のタイラー・アレクサンダー(30)は初回、1番のイアン・ハップ、2番・ジャスティン・ターナーに連続ヒットを打たれる苦しい立ち上がり。でも、3番の鈴木を迎えたときだけは別人になりました。コーナーギリギリを狙って変化球を投げ、見逃し三振を奪いました」(米国人ライター)
「鈴木を調子づかせるな」という指示がベンチから出ていたのだろう。同日の鈴木は5打数1安打だった。しかし、前日は2打席連続となる本塁打を放っている。しかも、「2打席連続」は今季2度目。この試合終了時点での鈴木のバットマン成績は打率2割9分5厘、本塁打9、打点28。「チーム三冠」であり、本塁打、打点、長打率、OPSは全てメジャーリーグ全体でも5位以内に入っていた。
「チームはナ・リーグ中地区で首位。4月22日のドジャース戦で二塁にヘッドスライディングした際、右手首を痛めて4試合ほど欠場しましたが、序盤戦のカブス打線を牽引してきたのは鈴木です。9号アーチが出た時点では、大谷翔平(30=8本)よりもホームランランキングが上になりました(*大谷は6日に10号を放ち、トップに)」(地元メディア関係者)
「あと1本」で22年のメジャーリーグ・デビューから4年連続2ケタ本塁打達成となる。昨季、自身が更新した「日本人選手の右打者最多21ホーマー」の更新はもちろんだが、このペースを維持すれば、大谷に次いで2人目となる40発超えの快挙にも期待が掛かる。
しかし、現在のプレースタイルは鈴木の望んだものとは少し違うようだ。「鈴木はフルタイムのDHプレーヤーではなく、外野守備に復帰したいと思っている」(前出・同)というのだが……。
「過去3年、鈴木の守備指標はマイナス点になっています。彼よりも守備の巧いタッカーやハップがいる以上、鈴木を守備に就ける必要はありません」(同)
カブスの地元放送局「Marquee Sports Network」は、3月に行われた東京での開幕2連戦前日、鈴木の守備指数の悪さを指摘していたが、「確実に強打を放ち、OPSも稼げるいちばんの右打者は鈴木だ」とも伝えていた。また、2打席連続アーチを放った翌日、地元紙「The Chicago Tribune」は、「凄い成績を残すのではないか」と鈴木の好調さを伝え、その根拠としてカッターの加入と「DHに専念することで守備で悩む必要がなくなった」と報じていた。
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