いっしょに食事をしても記憶に残らなかったのに…“14年ぶりの再会”から「交際ゼロ日婚」と相成ったワケは? 馬でつながった二人の結婚秘話
人生いろいろ、家族もいろいろ、幸福の形もいろいろ。近年、「結婚がゴールではない」という声も大きくなりつつあるとはいえ、ゴールインした二人には幸せになってほしいと思うのが人情というものだろう。
そして、そのゴールに到達するまでには、十人十色のドラマがあるのは言うまでもない。目下、幸せに包まれているカップルにエールを送りつつ、出会いから現在までを根掘り葉掘り聞いてみる「令和の結婚事情レポート」。
今回登場していただくのは、引退馬が余生を送る「Yogiboヴェルサイユリゾートファーム」で代表を務める岩崎崇文さん(32)と、杭州アジア競技大会2022馬術日本代表の高田茉莉亜さん(30)。14年ぶりの再会から電光石火でコトは運び、昨年12月28日に入籍した。
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二人で食事しても記憶に残らず……
10年秋に行われた千葉国体。彼は障害馬術、彼女は馬場馬術の都代表として出場した。チーム仲は良く、大会後、二人で何度か食事するも記憶は薄い。互いのSNSをフォローしながら、何事もなく歳月は過ぎた。
昨年6月11日。沈黙を破ったのは崇文さんの彼女宛てLINEだ。「ご無沙汰してます」のあいさつに続き、結婚情報誌のCM撮影を控え、自身の牧場の馬(アニバーサリー号)に女優と二人で跨って手綱を取る、身長160~165センチの女性騎手を探しているとあった。
「茉莉亜がやってくれたら早いんだけど」。彼女は身長163センチ。当時、乗馬選手の傍ら、千葉県の乗馬クラブでインストラクターも務めていた。クラブのオーナーは「やってこいよ」と背中を押してくれた。
ピンチに現れた救世主
ほどなく千葉で再会。気の置けない彼に、彼女は「何も変わってないな」とまずは好印象を抱いたという。
制作側からの注文は「波打ち際で水しぶきを上げながら馬を走らせてほしい」。だが二人乗りでの難しさに加え、波の動きを怖がる馬が思うように進まない二重苦に。このピンチを救ったのが崇文さんだった。
アニバーサリー号は彼が前を走ると安心してついていった。カメラに映らない場所で崇文さんの200メートル全力疾走は、リハーサルで10回、本番当日も4回繰り返された。馬を千葉のクラブに搬送した車の運転席から降りた途端、疲労で歩けなくなったほどだ。
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