銀座のクラブで「今晩この女と寝るから、お前コンドーム買ってこい」 万引きで逮捕された350勝投手「米田哲也」の豪快エピソード

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「コンドーム買ってこい」

 70年代に米田氏と飲み歩く仲だった元スポーツ紙記者の話。

「米田さんは朝まで飲み明かしても、その日の登板試合では完封勝利を収めてしまう。いくら飲んでもまったく酔わず“ガソリンタンク”の異名を持っていました」

 スター選手だっただけに、艶聞にも事欠かない。ある晩、銀座のクラブで飲んでいたときのこと。

「米田さんは一人のホステスを気に入り、“今晩俺はこの女と寝るから、お前、今からコンドーム買ってこい”と私に命じました。当時は24時間営業のコンビニやドラッグストアなどない。真夜中の銀座界隈を1時間かけて、コンドーム専用の自販機を探して歩いた思い出があります。米田さんと私はあまりに飲み歩くので、球団から呼び出しを受けて、自重するよう注意されたこともあった」(同)

「俺に合った店をチェックしてこい」

 豪快な気風は、指導者となっても変わらない。

「常日頃、規律正しい生活を強いられる若手選手に、羽を伸ばす機会を与えることにも心を砕いていました。遠征先ではかわいがっていた後輩に“遊んでこい。ついでに、俺に合った店もチェックしてこい”と言って、夜の街に送り込んでいました」(前出の元スポーツ紙記者)

 指導内容も型破りで、

「“朝まで飲んでこい。それからマウンドで完投しろ。それくらい頑丈な体じゃないと投手は務まらない”などと、無茶としか言いようがないものでした」(同)

 かくも華々しい経歴と豪放な気質の持ち主が、缶酎ハイの万引きに手を染めてしまった。その理由はすさまじい貧困……。中編【「家賃500万円を滞納」 逮捕された名投手「米田哲也」の極貧生活 近隣住民にしていた「信じがたい頼み事」とは】では、米田氏の想像を絶する極貧生活について詳報する。

週刊新潮 2025年4月10日号掲載

特集「缶酎ハイ万引きで逮捕 歴代2位『350勝』投手 米田哲也が陥った極貧生活」より

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