入学式から数日で行方不明…26年前に遺体で発見された「筑波大学女子学生」、行動を共にしていた「謎のイタリア人」

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学住接近の独特な雰囲気

 筑波大は田園地帯に人工的に造られた大学なので、「自宅通学の学生はごく少数で、ほとんどの学生が学生宿舎または賃貸アパートなどに居住しています」と、同大学広報も言うように、学住接近の独特な雰囲気を形づくっている。

 学生宿舎には57棟に約4000人の学生が住み、神奈川の湘南高校出身のAさんも、住人の1人だった。

 が、その仲間意識にスキが生まれるようだ。

「筑波は周りに何もないし、同世代の人間は大学の中にしかいませんから、まあ自然と学内恋愛熱が高くなっていますよね。女の子も親の監視がないので、アプローチしやすいし」(2年男子)

「寮は門限もないし、女の子の部屋までもノーチェックでたずねていけるから、女の子には結構危ないところですよ。水面下には痴漢とか強姦まがいの事件も結構あるんです」(3年男子)

留学生の友達なども出入り

 それに加えて、1000人近くいる外国人留学生の存在だ。

「筑波はすごく外国人が多いですから、女の子も外国人から声をかけられても抵抗感がなくなってしまうんですね。ただ、留学生と話すと、日本の女の子はガードが甘いって、やっぱり言いますね。2人きりの食事やドライブに誘ってもすぐOKするというんです。でも、それって、外国人にすると別の意味のOKですからね」(2年男子)

「筑波大学は国際化を標榜していて留学生が多い。また大学に門がなく誰でも自由に出入りできるので、留学生の友達なんかも出入りしています。その留学生や友人の中の質の悪い連中がレイプ事件を起こすのは珍しいことではないんです」

 と言うのは、長らく筑波大に在籍していた小田晋・国際医療福祉大学教授だ。

「そういった環境ですから、異常性愛者も活躍しやすい。今回の事件では、留学生あるいはその友人の異常性愛者が、最初から殺すつもりだったという可能性も考えられます」

(「週刊新潮」1999年5月20日号「殺された筑波大女子学生『陸の孤島』の『孤独』」より)

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