「有吉の壁」発のキャラ「お嬢様と執事」がSNS沸騰、“妄想”拡散で漫画&ドラマ連載も
「京佳お嬢様と奥田執事」
「有吉の壁」(日本テレビ系)でぱーてぃーちゃんの金子きょんちぃとガクテンソクの奥田修二が披露した「お嬢様と執事」のネタが大反響を巻き起こしている。
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【写真】「お嬢様と執事」で大反響を呼んでいる2人の芸人、実際の姿
企画の中で即席ユニットを組んだ2人が、その場の思いつきでギャルファッションのお嬢様と蝶ネクタイ姿の執事のキャラクターに扮してネタを演じたところ、ネット上などでこのネタに特別な関心を抱いて熱狂するファンが多数現れた。ファンの間で2人のキャラクターを題材にした妄想がどんどん広がっていき、イラストなどの二次創作が作られたりした。
かつてない反響を受けて、番組側も「京佳お嬢様と奥田執事」というXの公式アカウントを開設したところ、瞬く間にフォロワー数を増やしていった。
それだけではない。スピンオフ作品として2人が主役のショートドラマが作られ、公式TikTokなどで配信された。さらに、「月刊コミックジーン」(KADOKAWA)では「京佳お嬢様と奥田執事」という漫画の連載が始まった。バラエティ番組の企画の中で作られたキャラクターが勝手に独り歩きして、1つの大きなムーブメントになっている。
このすさまじい人気の秘密は何なのか。一言で言うと、それは「関係性萌え」と呼ばれるものだ。芸能人やアニメ・漫画の登場人物などを見るときに、その人物同士の関係性そのものに強い興味や関心を抱く人というのがいる。「わがままなお嬢様と彼女に振り回される執事」という関係性は、そういう人たちの心に深く刺さるものだったのだ。
関係性を好む人たちは、単に対象となる人物を見たり、その作品を味わったりするだけではなく、対象者の容姿、服装、表情から、セリフ、シチュエーションに至るまで、その場を構成するすべての要素を深く掘り下げて味わい、それを楽しみ尽くそうとする。さらに、そこに描かれていない物語の背景や、対象者の過去の経歴など、あらゆることを想像して、どこまでも妄想を膨らませていく。
「関係性萌え」の感覚を持っていない人からすると「バラエティ番組の中で披露された短いネタを見ただけで、どうしてそこまで情熱を燃やすことができるのだろう」と不思議に思われるかもしれない。
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