「ラーメン組長」射殺事件から2年で激変した絆會の運命 「狙いやすいところ」をターゲットにしたが

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抗争相手の狙いやすいところをターゲットに

 余嶋組長が狙われた理由については事件発生当初から様々に取り沙汰されたが、実際のところはどうなのだろうか。

「これは現時点では明かされておらず、公判で金若頭が具体的に語るか否かにかかっているとみられています。普通に考えれば、抗争相手である山口組の狙いやすいところをターゲットにしたということになるのでしょう」(同)

 ところが、現時点で金若頭をめぐる公判はスタートしていない。絆會の織田絆誠会長の関与を当局が認定し、刑事責任を問うことを念頭に置いているとの情報が流れたこともあったが、そういう展開にはなっていない。

 ただ、この一件が絆會に与える影響は小さくない、と語るのは元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏(現在は、NPO法人「五仁會」を主宰)だ。

「少なくとも、ナンバー2である金若頭の判決が確定するまで織田会長は組織を維持し続けるのではないでしょうか。若い衆に対しては“好きなところに行け”などと伝えていると聞いていますが、会長自身の心づもりとしては、たとえ組織が自分ひとりになっても解散はしないということなのかもしれません」(同)

 6代目山口組は今年4月の一方的な抗争終結宣言の後、傘下の組織に対して、絆會を含めた対立組織のことは「構うな」と号令をかけたとされる。これを踏まえれば、すでに構成員が2桁台となったとされる絆會は自ら運命を決める他なく、そこにこの事件の公判も影響する、ということになるのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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