「天罰は受けるよ。そういう時が来てるんだよ」 フォーリーブス「北公次」がジャニー喜多川氏に向けて放った“愛憎半ばする複雑な感情”
複雑なジャニーヘの思い
この間の北はバンド活動や、83年には映画「竜二」に出演した。そして、市販されている、飲むと集中力が出る液体風邪薬を服用するようになっていた。私生活では同じ女性と2度結婚、94年に再々婚している。
その後、02年にフォーリーブスが再結成された。
労いすらない青山の葬儀を目の当たりにし、自らが不遇をかこつ中でも、北がジャニーとメリーの姉弟を心から恨んでいたのかというと、そうではなかった。
肝臓がんが悪化して死期を察した北は、公式サイト用にメッセージを綴っていた。「ファンの皆様 お世話になった皆様へ」と題した「遺言」にはこう書かれていた。
「本当に本当にありがとうございました」で始まり、「そして最後にどうしても言わせて頂けるなら ジャニーさん メリーさん ありがとうございました 感謝しています」……。
功労者なのに雑に扱われた、それでも心から憎むことができない――そんな愛憎半ばする複雑な気持ちを抱えたまま、北公次はこの世を去った。それからおよそ10年後の性加害騒動というわけである。