報道デビューした「小澤征悦」新番組のホントの評判 強力“裏番組”を凌ぐために求められることとは
濃い日テレと薄いテレ朝
日テレはなぜ、小澤を起用したのだろう。
「報道色の緩和、差別化、話題性を狙ったのでしょう。過去には島田紳助、関口宏、石田純一、恵俊彰、加藤浩次、水前寺清子など、畑違いのタレントを報道番組や情報番組のMCを起用するケースがありましたが、その路線かと思います。お堅い報道番組のイメージをではない番組色を生む“アイコン”として抜擢されたのではないでしょうか」
今なら谷原章介や山里亮太といったところか。
「小澤はかつて不定期ながら日テレの平日朝の情報番組『スッキリ』でコメンテーターを務めたこともあり、“物言う俳優”としてのキャリアを積んできました。実際、しゃべりに違和感は感じませんでした。ただ、悪役も似合う濃い顔に、口髭と顎髭、インパクトのある黒縁めがね、さらに若い頃の父・小澤征爾さんのようなボサボサの髪型で登場しましたからね。なんだかドラマの中の報道番組のようでした。ネット上には『何かのパロディー番組?』といった声もあったようです。違和感を持たれてしまったのが低視聴率の一因かもしれません」
報道色は見事に薄まったが、小澤が濃すぎたということか。一方、「スクランブル サタデー」には平日MCの大下容子アナが出演していない。
「土曜版の司会は松尾由美子アナと菅原知弘アナですから、正直言ってちょっと地味。そのためか12日の視聴率も2・8%と低調でした。とはいえ、スタート時間が『ニュース ジグザク』より25分早いのは有利ですし、なにより平日の『ワイド!スクランブル』の第1部(10:25~12:00)は視聴率が11年連続で年間の横並びトップ、第2部(12:00~13:00)も3年連続でトップですから、信頼度も高く安心感があります。土曜版のほうにもそれが伝わってきたのか、20日の視聴率は4・0%にアップしました」
今のところテレ朝に軍配が上がったようだ。
「小澤のナビゲーターに視聴者が慣れてくれば、『ニュース ジグザグ』の数字も上がってくる可能性があります。そのためには彼の発言がネット上で話題になるようなネタ選びも重要でしょう。ともあれ、この2つの報道番組が並みいるバラエティ番組と渡り合えるのか、業界でも注目されています」




