ホンダと破談「日産自動車」が“アメリカで売れる”車を作る「最大のカギ」とは…トランプ関税に揺れる自動車メーカー「中途半端な規模で生き残るのは難しい」

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プラットフォームを共有する形態を

 かたや、自動車業界全体の将来を見据えると、規模の拡大が重要になってくると指摘する。

「EVシフトが進む中で、中途半端な規模の自動車メーカーが生き残るのは難しくなる。そのため、何らかの形で規模の拡大を追求していく必要があります」

 ただし、必ずしも会社の統合だけが選択肢ではない。

「同じグループ内でプラットフォームをどれだけ共有できるかが重要になります。マツダやスバルがトヨタのHVシステムを共通化しようとしているように、異なるブランド間でプラットフォームを共有する形態が考えられます」

 トランプ関税によって不透明さが増していく中で、日本の自動車メーカーも正念場を迎えている。

長内厚
京都大学経済学部卒業。1997年ソニー株式会社入社後、商品企画、技術企画などに従事、商品戦略担当事業本部長付を経て京都大学大学院に業務留学。博士号取得後、神戸大学准教授、ソニー株式会社外部アドバイザーなどを経て2011年より早稲田大学准教授。2016年に現職。世の中の様々な事象を経営学で読み解く、YouTubeチャンネル「長内の部屋」を開設し発信中。

デイリー新潮編集部

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